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 愛知県は2月17日、愛知県新体育館整備・運営等事業の落札者を発表した。選ばれたのは、設計・建設期間の代表企業を前田建設工業、維持管理・運営期間の代表企業をNTTドコモとする「Aichi Smart Arena(アイチスマートアリーナ)グループ」。協力者に隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)が名を連ねる。落札金額は199億9910万円(税込み)。2025年夏オープンを目指す。

 名古屋市は26年に第20回アジア競技大会の開催地となる予定だ。既存の愛知県体育館は築57年で老朽化が進み、施設内容や規模が国際水準を満たしていないため、県は移転新築を検討していた。新体育館の整備にPFI(民間資金を活用した社会資本整備)方式を採用し、総合評価一般競争入札を実施。3件の応募があった。

 計画地の面積は約4万6000m2。名古屋市の中心市街地北側、名城公園北園内に位置する。メインアリーナやサブアリーナから成る延べ面積約5万8400m2の新体育館を建設する〔図1〕。地上5階建てで、最高高さは41m。最大収容人数は立ち見を含めて1万7000人を想定している。アリーナでは国内最大級となる。

〔図1〕県産材をふんだんに使うデザインも評価
〔図1〕県産材をふんだんに使うデザインも評価
愛知県新体育館の東側からの鳥瞰イメージ。施設の内外に、県産材をふんだんに使う。構造は鉄筋コンクリート造・鉄骨造とする。図は提案段階のため、今後変更となる場合がある(資料:愛知県)
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 今回の事業者募集は、BT(Build Transfer)方式による設計・建設業務と、公共施設等運営権(コンセッション)方式による維持管理・運営業務を一体としたものだ。建設後、新体育館の所有権は県に移転される。県は、事業者に運営権を設定し、貸し館のみに頼らない多様なホスピタリティーサービスの提供を図る。

 県が求めたのは、「世界でもトップクラスの愛知・名古屋のシンボルとなるアリーナ」。落札者の提案に選定委員会は、「グローバルレベルの空間」を確保している点、「ICT技術を積極的に活用し、一体感や臨場感の最大化」を図っている点、「グローバルサービスを展開する新たなアリーナ」を目指している点などを評価した。

全体は「樹形アリーナ」

 新体育館のメインアリーナは天井高を30m以上確保。観客席は、オーバル(楕円)型と、馬てい型の双方の性格を持つ「ハイブリッドオーバル型」とする。

 全体デザインは、公園との一体感を生み出す「樹形アリーナ」と表現。提案書によると、外観と一部の内装デザインを隈研吾建築都市設計事務所が手掛けている。

 設計・建設期間は21年6月から25年3月まで、維持管理・運営期間は25年4月から30年間の契約となる。21年3月ごろに基本協定を締結、同年6月ごろに特定事業契約を締結する予定だ。