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 西九州新幹線が9月23日、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)と長崎駅(長崎市)間で開業した〔写真12〕。新車両の名称は「かもめ」で、全5駅の約66kmを走行する。JR九州の古宮洋二社長は開業式の挨拶で、「開業による(長崎市の)交流・定住人口の増加に期待している。これからも九州の発展のために努力していく」と語った。

〔写真1〕西九州新幹線「かもめ」が開業
〔写真1〕西九州新幹線「かもめ」が開業
9月23日午前6時17分、長崎駅一日駅長を務めたタレントの長濱ねるさん(左)らの合図で始発列車が走り出した(写真:JR九州)
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〔写真2〕開業式は熱気を帯びた
〔写真2〕開業式は熱気を帯びた
たすきを掛けているのが長濱さん。新・長崎駅について尋ねると、「プラットホームの南端から見える長崎港に感激した。この景色をたくさんの人に楽しんでもらいたい」と回答してくれた(写真:日経アーキテクチュア)
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 新幹線の開業で、新しく建てられた長崎駅舎(新幹線)もオープン。先行して2020年3月に長崎駅舎(在来線)の高架化が完了している。「長崎駅舎・駅前広場等デザイン基本計画」のプロポーザルからおよそ8年半。新しい長崎駅が全面オープンとなり、「100年に1度」といわれる大型開発が1つの節目を迎えた。

 新・長崎駅は鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の地上2階建て。プロポーザルで選定された設計領域(東京都港区)が基本デザインとデザイン監修を務めた。長崎駅舎(新幹線)の設計は、安井建築設計事務所(大阪市)と鉄道建設・運輸施設整備支援機構が担当。安井建築設計事務所は高架化した長崎駅舎(在来線)の他、22年3月に高架下で開業した商業施設の設計も手掛けている。