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 大成建設は生コンクリート(生コン)の練り混ぜ時に二酸化炭素(CO2)を気体のまま直接噴霧し、コンクリート内部にCO2を固定する技術「T-Carbon Mixing(ティー・カーボン・ミキシング)」を開発した。コンクリート1m3当たり約10kgのCO2を固定できるうえ、アルカリ性を保てるため、鉄筋コンクリート(RC)構造物にも使用できる。1月16日に発表した。

 生コンは通常、全ての材料を一度に練り混ぜる。これに対してティー・カーボン・ミキシングでは、2度に分けて材料を練り混ぜる。製造の手順は次の通り。まず、コンクリートの材料のうち、水と結合材(セメントなど)、細骨材、化学混和剤の10~20%を先行して練り混ぜる。この時にCO2を噴霧し、コンクリート内部にCO2を固定する。続いて、粗骨材を含む残りの材料を加えてさらに練り混ぜれば完成だ〔図1〕。

〔図1〕材料を2度に分けて練り混ぜる
〔図1〕材料を2度に分けて練り混ぜる
大成建設が開発した「T-Carbon Mixing」の工程。2ステップに分けて練り混ぜる。1次練りの際に二酸化炭素(CO2)を気体のまま直接噴霧し、コンクリート内部にCO2を固定。その後、全ての材料を加えてさらに練り混ぜる(資料:大成建設)
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