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 CLT(直交集成板)住宅の設計・施工を手掛けるライフデザイン・カバヤ(岡山市)は、CLTに塗装する難燃塗料「なんねんCLTコート」を開発した。着火した際、表面に塗装したなんねんCLTコートが燃えて膨らむことで膜をつくり、CLTの燃焼を抑制する〔写真1〕。塗装面が透明に仕上がるので、CLTを現し仕上げにできる点がポイントだ。準不燃材料としての国土交通大臣認定は2022年11月に取得済み。

〔写真1〕膜を形成して燃え広がりを防ぐ
〔写真1〕膜を形成して燃え広がりを防ぐ
なんねんCLTコートを塗装したCLT(左側)と塗装なしのCLT(右側)。左の方が燃焼範囲は小さい。なんねんCLTコートは熱を受けると膨らんで膜を形成して燃え広がりを防ぐ(写真:ライフデザイン・カバヤ)
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 建築基準法には、火災時に内装材の燃え広がりを防ぐため、壁と天井を準不燃材料や難燃材料で仕上げるよう求める「内装制限」の規定がある。CLTを現しにできる防火構造や準耐火構造の仕様を採用していても、内装制限のかかる壁と天井は何らかの対策をしないと木の現しにできない。

 内装制限は多くの建築物の用途にかかっており、住宅でもキッチンなど火気使用室は対象箇所になる。こうした場合、なんねんCLTコートを塗装すれば、壁と天井の両方を木の現しにできる。