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 大成建設は2月1日、設計・施工のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データと建物の運用管理データ、建屋や設備の利用データをデジタルツイン上で統合し、顧客が建物を有効利用できるように支援するシステム「LifeCycleOS(ライフサイクルOS)」を開発した〔図1〕。

〔図1〕ニーズに合わせてリアルタイムにデータを活用
〔図1〕ニーズに合わせてリアルタイムにデータを活用
建物のデジタルツインの例。建物の維持・管理・運用におけるニーズに合わせて、リアルタイムに活用できるデータの蓄積を目指す(資料:大成建設)
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 ビルオーナーやテナント入居者、建物管理者などの顧客に実装提案を始める。竣工後もサービスを提供し続け、新たな収入源に育てる。将来的には、データを活用したビジネスへの展開を目指す。

 対象は自社に加え、他社が設計・施工を手掛けた物件も含む。顧客の要望に応じて導入するシステムのレベルが変わるため、導入費用は物件ごとに見積もる。

 LifeCycleOSは、BIMデータと設計・施工段階で決める建物の運用管理データを、米マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」上で組み合わせる「サービス用BIM」がベースとなる。ここに、竣工後に蓄積していくIoT(モノのインターネット)やロボット管理、エネルギー管理といった施設内で取得できる各種データをひも付ける。

 設計・施工の正確な情報の下、建屋や設備がどのように使われているかを表すデータをリアルタイムでビルオーナーや入居者などに提供できるという。

 外部から入手する気象や交通情報といったデータや各種アプリケーションとの連携も可能になる。

「動きのデータ」を取り込む

 例えば、商業施設のオープンに合わせて建物にセンサーを設置し、施設全体や各テナントに出入りする人の動きを時間軸に沿って記録する。サービス用BIMにこのセンサーデータを投入すれば、商業施設の利用状況をリアルタイムで確認できる。エネルギー管理データと組み合わせることで、設備機器の運転最適化や省エネ診断、温熱シミュレーションなどのサービスも提供できる〔図2〕。

〔図2〕オーナー、テナント、管理者へのサービス提供を想定
〔図2〕オーナー、テナント、管理者へのサービス提供を想定
BIMデータと建物の運用管理データ、設備などの稼働データを融合して、様々なサービスの提供を想定する(資料:大成建設)
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