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 富士通九州システムズ(福岡市)は、高所作業中の墜落制止用器具の適切な使用状況を、ICT(情報通信技術)を使ってリアルタイムで管理する「スマート安全帯ソリューション」を開発した〔図1〕。フルハーネス型の墜落制止用器具を使用する際にフックの掛け忘れや掛け漏れなどを、スマートフォンを携帯させた作業員に警告・危険音で告知。建設現場で最も多い「墜落・転落」による死亡災害の低減につなげる。

〔図1〕センサー付きのフック
〔図1〕センサー付きのフック
「スマート安全帯ソリューション」のイメージ。同ソリューションは、藤井電工が開発したセンサー付きの墜落制止用器具を利用する (資料:藤井電工)
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 フック部分にセンサーが付いた藤井電工(兵庫県加東市)製のフルハーネス型の墜落制止用器具を使用。2つのフックの使用状況に応じて、それぞれ以下のセンサーが検知し送信ユニットから作業員が持つスマホへ情報を発信する。構造物に掛けられたことを検知する「センサーA」、フックハンガーへのフックの収納状況を検知する「センサーB」、安全レバーを握ってフックを外そうとしている場合を検知する「センサーC」の3つだ〔図2〕。

〔図2〕3つのセンサーで検知
〔図2〕3つのセンサーで検知
2つのフックのセンサー設置箇所。「センサーA」は構造物に掛けられたこと、「センサーB」はフックが収納されたこと、「センサーC」はフックを外そうとしていることをそれぞれ検知する (資料:富士通九州システムズ)
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電波無くても利用可能

 高所作業ではフックが2つとも外れている「無胴綱状態」が最も危険だ。開発したソリューションでは片方のフックしか構造物に掛かっていない状態で、そのフックを外そうとして安全レバーを握ると、スマホから「警告音」を強制的に発する。さらに無胴綱状態になると、より激しい「危険音」を鳴らす。

 同ソリューションは、Bluetooth(ブルートゥース)でセンサーの情報を発信するため、スマホの電波が入らない場所でも使える。データをクラウドへ送信可能な環境下ならば、管理者はタブレットやパソコンなどの端末から、現場全体の墜落制止用器具の使用状況を遠隔で把握できる。

 作業終了後は、墜落制止用器具の使用履歴を確認して、不安全な行動を取った作業員に注意を促せる。

 基本サービス料は、利用者・管理者権限を持つIDを合計5ID発行して月額2万5000円。利用者を1人追加するたびに月額3000円が必要になる。2018年12月時点で、5社が導入済みだ。