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 東京大学生産技術研究所の酒井雄也准教授は、セメントや樹脂などを使わずに触媒を用いて砂同士を接着する技術を開発した。既に、直径と高さが2.5cmほどの硬化体の製造に成功している〔写真1〕。骨材としての活用が困難な砂漠の砂や、将来的な定住が期待される月の砂を固めて建材にする技術となる。

〔写真1〕月の模擬砂でできた硬化体
〔写真1〕月の模擬砂でできた硬化体
月の模擬砂は二酸化ケイ素の割合が44%程度と一般的な砂に比べて少ないが、硬化体を製造できた。模擬砂はニチレキから提供を受けた(写真:日経アーキテクチュア)
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 原料は砂とアルコールと触媒。これらを密閉容器に入れて加熱・冷却し、砂の主成分である二酸化ケイ素(SiO2)の化学結合を切断・再生することで、硬化体を製造する。加熱温度は240℃程度で、1000℃以上が必要な溶融などに比べて低い。

 砂の粒子を固めるメカニズムは、次のようなイメージだ。二酸化ケイ素とアルコールを反応させると、液体のケイ素化合物と水が生成される。この反応は平衡状態となるため、固体の二酸化ケイ素と液体のケイ素化合物が共存する。このケイ素化合物が水と反応してゲル状になり、二酸化ケイ素の粒子と粒子の間に入って接着剤のような働きをする〔写真2〕。

〔写真2〕粒子と粒子の接着の様子
〔写真2〕粒子と粒子の接着の様子
二酸化ケイ素を主成分とするガラスビーズでも硬化体を製造できる。顕微鏡で見ると、粒子と粒子を接着している様子が分かる(写真:東京大学酒井雄也研究室)
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