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 高橋カーテンウォール工業は6月28日、セメント系建設3Dプリンターの開発を手掛けるPolyuse(ポリウス)(東京都港区)と共同研究を始めたと発表した。ビル外壁に用いるプレキャストコンクリートのカーテンウオールを、型枠を用いず「印刷」するのが目標だ。

 高橋カーテンウォール工業では、カーテンウオールの製造に鋼製型枠を使用している。製品の模様や形状は顧客により異なるため、型枠の転用が難しい。費用は見積額(材工費)の半分を占めるケースもあるという。同社は3Dプリンターを活用して型枠を使わずに多様な模様や形状を実現し、生産の効率化やコストダウン、商品ラインアップの拡充を狙う。

 納期の短縮も見込める。同社によると高層建築物の案件では受注から納品までに2年ほどかかる現場もある。型枠の製作には数カ月を要する。近年は高層ビル低層部の意匠に独自性を求める案件が多く、型枠の製作期間も延びる傾向がある。

 人手不足対策としても期待がかかる。国内に4カ所ある自社工場では慢性的な人手不足が課題で、省人化や自動化が急務だ。

造形テストで課題を洗い出す

 共同研究のパートナーであるポリウスは、セメント系建設3Dプリンターで倉庫や集水升を印刷した実績を持つスタートアップ企業だ。3月に契約を締結し、すぐさまポリウスの工場で技術の検証を開始した。

 高橋カーテンウォール工業が3次元CADで造形イメージを描き、ポリウスが印刷用データに変換〔図1〕。同社のプリンターで幾何学模様やプランターを印刷し、現在の技術で造形が可能な形状を確かめた〔写真1、2〕。

〔図1〕試作プランターの3次元CAD図面
〔図1〕試作プランターの3次元CAD図面
3次元CAD図面を基に、3Dプリンター用のデータを作成する(資料:高橋カーテンウォール工業)
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〔写真1〕3Dプリンターによる試作品
〔写真1〕3Dプリンターによる試作品
写真左がプランターで、右が幾何学模様を描いたブロック。共同研究契約を締結後、造形テストを開始した(写真:高橋カーテンウォール工業)
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〔写真2〕ポリウスのセメント系建設3Dプリンター
〔写真2〕ポリウスのセメント系建設3Dプリンター
ノズルからモルタルを吐出して積層する仕組みだ。写真は別のプロジェクトでの使用例(写真:日経アーキテクチュア)
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 契約上の共同研究期間は2年。高橋カーテンウォール工業は、結果が出るまでに時間を要すると見ており、延長も視野に入れる。