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 清水建設は7月20日、粉末状の混和材をアジテーター車(生コンクリート車)に投入するだけでコンクリートの凝結時間を短くできる「ACF(アドバンストコンクリートフィニッシュ)工法」を、建築構造部材の施工に初適用したと発表した。

 開発したのは清水建設とデンカ。清水建設は2021年11月、日本建築総合試験所で建設材料技術性能証明を取得している。

 同工法では、サルフォ系塩を主成分とする粉末状の混和材「ACF-W」を、現場に到着した生コン車に投入してドラムで高速撹拌(かくはん)する。これだけでセメントの水和反応を活性化し、コンクリートの凝結を促進できるのが売りだ〔写真12〕。

〔写真1〕清水建設とデンカが共同で開発
〔写真1〕清水建設とデンカが共同で開発
ACF-Wはサルフォ系塩を主成分とする粉末状の混和材だ。積算価格は1kg当たり2000円で、デンカが外販している(写真:清水建設)
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〔写真2〕現場に到着した生コン車に粉を投入するだけ
〔写真2〕現場に到着した生コン車に粉を投入するだけ
清水建設はACF工法を屋上の防水押さえコンクリートに導入した実績がある。建設材料技術性能証明が必要な構造床への適用は今回が初めてだ(写真:清水建設)
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 コンクリート床などの施⼯では一般に、打設後にセメントの⽔和反応が進むのを待ち、凝結が始まってから表⾯をコテなどで仕上げる。気温が低いと⽔和反応に時間がかかるので、待ち時間が延びて仕上げ作業が深夜に及ぶことがある。練り混ぜ⽔の⼀部が表⾯に浮き出るブリーディングが⻑引くと、品質の低下を招く恐れもある。

 液体状の混和剤を⽤いる⽅法もあるが、⽣コン⼯場で試験練りをしたうえで配合設計をしなければならず、⼿間がかかる。ACF⼯法ならこうしたプロセスを省ける。「気候条件に合わせてACF-Wの投⼊量を現場で調整できるのも強みだ」(清⽔建設コーポレート・コミュニケーション部)