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 建設資材や工法の企画開発などを手掛けるピトン(東京都港区)は、工場でプレカットする打ち込み型枠を用いた住宅用基礎の新工法「eLbase(エルベス)工法」を開発した。施工の容易性や再利用する型枠の在庫が不要な点を生かして新工法の普及を目指す。型枠の加工と固定方法に関する特許を出願中だ。8月4日に発表した。

 新工法は、型枠に建築用発泡スチロール(EPS)を用いる。一般的な鋼製型枠や木製型枠よりも軽く、職人の負荷を減らせる。コンクリートを打設した後もEPSを解体しないので、基礎の断熱性能向上にもつながる。基礎の立ち上がりの外側か内側かのどちらかに従来の型枠を用いることも可能だ。

 型枠を固定する支持部材には、C形チャンネルを活用する。EPSを上下のC形チャンネルで固定するだけで容易に設置できる〔写真1〕。基礎の断面形状はL字形だ。基礎の立ち上がり部分に型枠とL字形のユニット鉄筋を配置。底盤と立ち上がりのコンクリートを一体に打設する。

〔写真1〕C形チャンネルに型枠をはめ込む
〔写真1〕C形チャンネルに型枠をはめ込む
建築用発泡スチロール(EPS)を使って布基礎の型枠を設置した様子(左の写真)。エルベス工法は、ベタ基礎にも対応可能。右の写真のように、EPSはC形チャンネルにはめ込んで固定する(写真:左はピトン、右は日経アーキテクチュア)
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「職人不足の解決につながる」

 エルベス工法では、ピトンが型枠の加工図を作成し、協力工場がEPSをフルプレカットする。基礎工事会社は現場ごとに打ち込み型枠を調達するので、従来のように再利用する型枠を購入・保管する必要がない。

 ピトンの小村健太郎代表は、「エルベス工法を導入すれば、地盤工事会社など異業種が基礎工事に参入しやすくなるはずだ。基礎工事の職人が不足している社会問題の解決につながる」と話す。

 同社は、工務店の支援を手掛ける住まい文化研究会(東京都千代田区)と共同で、新工法に関する特許を出願した。