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長崎県のほぼ中央に位置する大村市に、県立と市立を一体化した図書館が開館した。1枚の大屋根で覆った吹き抜けの大空間に各フロアを段状に設け、館内の様子を一望できるようにした。

芝生の広場を抱くように円弧を描く西向きの外観。全面ガラス張りのファサードの両端にエントランスがある。2つのエントランスを結ぶ館内の通路も、広場の園路も、施設の西側に広がる商店街につながる動線になっている(写真:イクマ サトシ)
芝生の広場を抱くように円弧を描く西向きの外観。全面ガラス張りのファサードの両端にエントランスがある。2つのエントランスを結ぶ館内の通路も、広場の園路も、施設の西側に広がる商店街につながる動線になっている(写真:イクマ サトシ)
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配置・1階平面図
配置・1階平面図
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 2019年10月5日、長崎県大村市に公立図書館や歴史資料館、多目的ホール、カフェなどが入る複合型公共施設「ミライon」が開館した。JR大村駅に近い市街地に立つ建物は鉄骨造の地上6階建て。軒先が円弧を描く大きな勾配屋根が架かる〔写真1〕。屋根の下には吹き抜けの大空間が広がり、図書館の各フロアが段状にずれて重なっている〔写真2〕。

〔写真1〕2つの円弧で一枚の大屋根を構成
〔写真1〕2つの円弧で一枚の大屋根を構成
JR大村駅に近い建物の北端にあるメインエントランス付近から見る西側の外観。軒と棟とで曲率の違う2つの円弧で一枚の大屋根を構成している(写真:イクマ サトシ)
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〔写真2〕大空間に段状のフロア配置
〔写真2〕大空間に段状のフロア配置
メインエントランスを入ると吹き抜けの大空間が広がり、段状にずらした各フロアを一望する。1階は児童書コーナー。それとは別に、一般向け開架・閲覧スペースの入り口が3階にある。2階は図書館の外部にあり、自由に使える学習室などになっている(写真:イクマ サトシ)
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 ミライonの中心施設である図書館部分は「ミライon図書館」と呼ばれている。長崎県立図書館と大村市立図書館をハード・ソフトともに一体化した図書館だ。都道府県立と市町村立の図書館の一体化は、18年7月に開館した高知市の複合型公共施設「オーテピア(オーテピア高知図書館)」(日経アーキテクチュア18年9月13日号参照)に続いて全国2例目となる。