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東京・京橋で、低層部に美術館を持つオフィスタワーが完成した。隣の戸田建設本社ビルも建て替えが進み、街区を再編して広場などを充実させる。「100年後も通用する建物」を目指し、先進的な技術の導入に挑んだ。

北西側の中央通りから見たミュージアムタワー京橋の低層部。写真右手、南側の敷地では、戸田建設本社ビルの解体が進んでいる(写真:安川 千秋)
北西側の中央通りから見たミュージアムタワー京橋の低層部。写真右手、南側の敷地では、戸田建設本社ビルの解体が進んでいる(写真:安川 千秋)
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北東側外観を八重洲通りから見上げる。米国の国際非営利団体「高層ビル・都市居住評議会(CTBUH)」は、世界にある高さ100~199mの優れた超高層ビルの分野で、ミュージアムタワー京橋を2020 Award of Excellenceに選定した(写真:安川 千秋)
北東側外観を八重洲通りから見上げる。米国の国際非営利団体「高層ビル・都市居住評議会(CTBUH)」は、世界にある高さ100~199mの優れた超高層ビルの分野で、ミュージアムタワー京橋を2020 Award of Excellenceに選定した(写真:安川 千秋)
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 美術館を持つオフィスビルとして親しまれていたブリヂストンビルが建て替えられ、「ミュージアムタワー京橋」が完成した。高さは約150mで、一直線に伸びるルーバーのファサードが目を引く〔写真1〕。2019年7月に竣工し、20年1月に低層部の「アーティゾン美術館」(旧ブリヂストン美術館)が開業した。

〔写真1〕京橋のランドマークとなるタワー
八重洲通りから見る建物の北側外観。建物頂部のデザインは、「グローバル(地球・世界)」をモチーフとして半径約63mの球体で切り抜いたような形とした(写真:安川 千秋)
八重洲通りから見る建物の北側外観。建物頂部のデザインは、「グローバル(地球・世界)」をモチーフとして半径約63mの球体で切り抜いたような形とした(写真:安川 千秋)
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南北断面図
南北断面図
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 建て替えを検討し始めたのは08年。1951年に竣工した旧ビルの老朽化が進み、南に隣接する戸田建設の本社ビルも更新時期を迎えていた。2015年、ブリヂストン関連会社の永坂産業(東京都中央区)と戸田建設が共同で、都市再生特別地区の都市計画を東京都に提案した。

 永坂産業でプロジェクトマネジメントなどを担当した野崎公平建築本部長は、「美術館機能を生かし、ソフト面を中心とした地域・社会貢献を目指した」と語る。ミュージアムタワー京橋では、特区の適用で容積率を500%上積みしている。