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大阪・梅田のど真ん中で進んでいた再開発が終わり、超高層オフィスを含む大型複合施設が完成した。「梅田木立」を掲げ、地下街の活力を地上に吸い上げて街全体ににぎわいを広げる建築を目指した。

阪急うめだ本店やJR大阪駅を結ぶ歩道橋から見る。アルミパンチングメタルを市松に張った低層部には阪神梅田本店が入る。アルミパンチングパネルの外装は長さ240mにわたって続く。その上部に超高層オフィスが立ち上がる(写真:母倉 知樹)
阪急うめだ本店やJR大阪駅を結ぶ歩道橋から見る。アルミパンチングメタルを市松に張った低層部には阪神梅田本店が入る。アルミパンチングパネルの外装は長さ240mにわたって続く。その上部に超高層オフィスが立ち上がる(写真:母倉 知樹)
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 老朽化した旧ビルの解体着手から数えて7年半。JR大阪駅の目の前で建て替え工事が続いていた大型複合施設「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が完成した〔写真1〕。

〔写真1〕阪神・阪急の両ビルを一体開発
(写真:竹中工務店)
(写真:竹中工務店)
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(写真:生田 将人)
(写真:生田 将人)
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(写真:母倉 知樹)
(写真:母倉 知樹)
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北東から見る全景。公道を挟んで立っていた「大阪神ビルディング」(1963年完成)と「新阪急ビル」(62年完成)の2棟を一体的に再開発した。2期に分けて工事を進め、2022年に完成した

 大阪駅に面した北面から、東側の御堂筋沿いまで、アルミパンチングパネルを市松に張った低層部が約240mにわたって続く。屋上の一部には庭園が設けられ、さらに縦のラインを強調した地上38階建ての超高層棟が立ち上がる〔写真23〕。

〔写真2〕キーワードは「梅田木立」
〔写真2〕キーワードは「梅田木立」
西側から見た地上38階建ての超高層棟。足元からアルミの縦ルーバーを立ち上げ、樹木のように空に伸び上がる木立を表現した。オフィスの総面積は約9万m2、約1万人の就業を見込んでいる(写真:母倉 知樹)
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〔写真3〕屋上の植栽は六甲の在来種
〔写真3〕屋上の植栽は六甲の在来種
12階の屋上庭園。超高層棟の東側に広がる。低層部の百貨店とつながっており開放時は誰でも利用できる(写真:母倉 知樹)
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 延べ面積は約26万m2。都市再生が活発な大阪・梅田エリアで最大級の規模だ。梅田の中でも早く、高度経済成長期から開発が進み、大型ビルが林立するダイヤモンド地区の先陣を切って再開発を終え、地区全体の顔とも言える存在感を見せる。

 「梅田の中でも、ダイヤモンド地区を含む大阪駅南側のエリアは古くから地下街が発達してきた。地下に満ちる人のにぎわいや商売の活力を地上に吸い上げ、街全体の持続可能性を高めるような生命感を、この建築に与えたいと考えた」。竹中工務店大阪本店設計部シニアチーフアーキテクト設計担当の梅田善愛氏は、大阪梅田ツインタワーズ・サウスの設計に込めた思いをそう語る。