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旧美術館が建て替えられ、長野県立美術館として2021年4月10日に新たなスタートを切った。丘上からつながる広大な屋上広場を設け、視線の先に位置する善光寺本堂の眺望を確保した。

長野県立美術館の屋上広場。視線の先に、多くの参詣者でにぎわう善光寺の本堂が鎮座する。美術館の西側に位置する善光寺と東側に広がる神社の森が、広大なウッドデッキを介して視覚的につながった。屋上広場は夜間と休館日を除いて無料開放(写真:吉田 誠)
長野県立美術館の屋上広場。視線の先に、多くの参詣者でにぎわう善光寺の本堂が鎮座する。美術館の西側に位置する善光寺と東側に広がる神社の森が、広大なウッドデッキを介して視覚的につながった。屋上広場は夜間と休館日を除いて無料開放(写真:吉田 誠)
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 東側の道路から、ほぼ同じレベルに広がる屋上広場へ足を踏み入れる。目に飛び込むのは、視線を遮るものがない巨大なデッキ空間と、その先にたたずむ善光寺本堂の姿だ。

 2021年4月10日、長野市内の名所、善光寺の東に隣接する城山(じょうやま)公園に長野県立美術館が開館した。設計者は17年の設計プロポーザルで選ばれたプランツアソシエイツ(東京都中野区)。屋上広場の風景は、プロポーザル時のスケッチそのままだ。「善光寺が持つポテンシャルにどう向き合うか。『場』に対する美術館の在り方を考えて導き出した」と同事務所の宮崎浩代表は話す。