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森ビルが開発を進める東京・虎ノ門地区に、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」が全館オープンした。末広がりの白い庇に緑が映える。既存タワーなどと連携し、エリア一帯にグリーンネットワークを形成する。

左手の、末広がりの白い庇と緑がひときわ目立つ超高層ビルが「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」。右隣の2棟が2014年6月開業の「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と21年1月竣工予定の「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」。写真右下の敷地では、23年7月に竣工を予定している「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(仮称)」の工事が進む(写真:吉田 誠)
左手の、末広がりの白い庇と緑がひときわ目立つ超高層ビルが「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」。右隣の2棟が2014年6月開業の「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と21年1月竣工予定の「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」。写真右下の敷地では、23年7月に竣工を予定している「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー(仮称)」の工事が進む(写真:吉田 誠)
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 ここ数年の変貌ぶりが激しい東京・虎ノ門に2020年6月、新たな超高層複合ビルが全館開業した。「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(以下、ビジネスタワー)だ。

 ビジネスタワーは地下3階・地上36階建て。地下1階から地上3階までが商業施設で、オフィスが5階から36階までを占める。4階は大企業向けに新規事業創出を支援するインキュベーションセンターだ。森ビルのほか、西松建設や京阪電気鉄道、東京都市開発が再開発に参加する。

 東京メトロ銀座線・虎ノ門駅や同日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅とは、地下通路でつながり、1階には空港リムジンバスなどが発着するバスターミナルを設置した〔写真14〕。

〔写真1〕庇は8階まで緑化
〔写真1〕庇は8階まで緑化
愛宕下通り越しに見る東側外観。白い庇は低層部に行くほど張り出す。庇の上部は8階まで植栽を施している(写真:吉田 誠)
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〔写真2〕白い庇で冷暖房負荷を低減
〔写真2〕白い庇で冷暖房負荷を低減
北側から見る。庇は夏の強い日射を遮り、冬は室内へ太陽光を導く効果がある(写真:吉田 誠)
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〔写真3〕ロビーにも緑
〔写真3〕ロビーにも緑
天井高10.6mのオフィスロビー。室内にも、緑を取り込んだ。左手の壁面はテラコッタのルーバー・パネル。天井からの照明が広がるよう、正面側は上薬を抑えている(写真:吉田 誠)
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〔写真4〕敷地西側に公園
〔写真4〕敷地西側に公園
敷地西側のデッキテラスを見下ろす。1階プランターの内側にバスターミナルがある。右下の階段まわりは、街区再編に伴って併設された港区の「西桜(さいおう)公園」(写真:吉田 誠)
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