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人口約376万人の横浜市に新庁舎が完成。同市が力を入れる景観と歩行者ネットワークの形成に寄与する。超高層ビルでは珍しい自然換気の導入は、図らずして新型コロナウイルス感染防止の効果を発揮した。

西側を流れる大岡川に面してプロムナードや歩行者デッキを設けた低層部。建物内には商業スペースなどが入り、閉庁日も利用できる。中層部にある階段状の緑化部分「緑のカスケード」を挟んで、北側(写真左)に議会棟、南側に32階建ての超高層棟が立つ(写真:安川 千秋)
西側を流れる大岡川に面してプロムナードや歩行者デッキを設けた低層部。建物内には商業スペースなどが入り、閉庁日も利用できる。中層部にある階段状の緑化部分「緑のカスケード」を挟んで、北側(写真左)に議会棟、南側に32階建ての超高層棟が立つ(写真:安川 千秋)
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 横浜市の新しい市役所で2020年6月29日、開庁式が開かれた。1889年の市制施行から数えて8代目の横浜市役所だ。1959年に完成した先代の庁舎は、村野藤吾(1891~1984年)の設計で広く知られるが、横浜市の成長とともに手狭になり、近年は民間ビルなど約20カ所に各部署が分散していた。

 新しい市役所は、関内地区にあった旧庁舎から約800m北西の北仲通地区に全面移転したものだ。地下2階・地上32階建てで、延べ面積は14万m2余り。一部を除き市役所の機能が集約され、約6400人の職員が勤務する〔写真1〕。

〔写真1〕駅改札と歩行者デッキも同時に完成
〔写真1〕駅改札と歩行者デッキも同時に完成
開庁に合わせてJR桜木町駅に新しい改札口がつくられ、市役所2階に直結する歩行者デッキ「さくらみらい橋」も開通した。長さは約232m(写真:安川 千秋)
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