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大きな窓が3層重なり、コルク張りの外装が特徴的な塔状の建物が密集住宅地でひときわ存在感を放っている。外装材や窓の位置、建物形状など、複数の環境シミュレーションを駆使して設計された住宅だ。

 住宅や小規模ビルが密集する東京都渋谷区の一角、約44m2の敷地に地下1階・地上3階建ての住宅「出窓の塔居」が立つ〔写真1〕。狭い私道に向けて大きな出窓を3つ重ね、周囲の街並みを近くに感じながら暮らせる。三菱地所設計に勤める藤貴彰氏と、大成建設に勤める藤悠子氏の夫妻が、子ども2人、猫2匹と暮らすために設計した自邸だ。

〔写真1〕周りの環境にも配慮
〔写真1〕周りの環境にも配慮
西側から見た外観。広い軒下を設け、路地から一体的につながるようにした。敷地の角に空地を設け、隣家に圧迫感を与えないように配慮。光と風を通しやすくした(写真:吉田 誠)
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断面図
断面図
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 大きな出窓があっても周囲との視線のぶつかりを避けられるように、各フロアの高さは周囲の住宅とずらしている。地下1階の床面は道路より約1m低く、地上1階の床は道路から約2.4m高い位置にある構成だ。