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袋地状敷地に立つ、11戸から成る5層の長屋だ。外部階段の配置を工夫し、容積率を最大限に使った。プライベート感が高い長屋の住戸プランと、眺望や緑を室内に取り込む計画が入居者の在宅勤務にも役立っている。

 小川が流れる東京都世田谷区の目黒川緑道に面し、大きな窓やバルコニーがランダムに並ぶ。南側の外観を見ると緑道側に大きく開いた共同住宅に思えるが、実は傾斜地に立つ地下1階・地上4階建ての重層長屋である〔写真1〕。

〔写真1〕緑道に開いた南側の外観
〔写真1〕緑道に開いた南側の外観
11戸は全て間取りが異なり、それに合わせて多様な開口やバルコニーを設けた。隣戸に気兼ねすることなく過ごせるように、各住戸のバルコニーは離している(写真:浅田 美浩)
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 敷地には、北側にある高台の道路から階段状の私道を8mほど下ってアプローチする。1階の敷地内通路からは、各住戸に続く階段が四方八方に伸びている〔写真2〕。

〔写真2〕四方八方に伸びる外部階段
〔写真2〕四方八方に伸びる外部階段
北側から長屋を見る。幅員2mの敷地内通路から、地下1階と地上2~4階の各住戸には、個別の階段を設けた。凹凸のある外観は、日影制限から導き出したもの(写真:浅田 美浩)
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