トピックス
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ZEB改修はコスパで勝負
大成建設が新技術満載の横浜支店ビルを公開
大成建設横浜支店ビル(横浜市)は、既存建築物のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化技術が満載のオフィスビルだ。ビルに盛り込まれた新技術を紹介しつつ、同社のZEB改修戦略を探る。
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木造準耐火の4階建て共同住宅
木を現しにした徳島・新浜町団地県営住宅2号棟
外廊下の向こうに太い木の柱と斜材が立ち並ぶ。木造4階建て共同住宅を準耐火構造の燃えしろ設計で実現した全国初の事例、「新浜町団地県営住宅2号棟」(徳島市)だ。2023年2月末に完成、4月から入居が始まった。
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線路跡の緑化でシモキタを「つなぐ」
官民の管理区域をシームレスに見せる
小田急小田原線の線路跡地に商業施設やホテルなどが建設され、にぎわいが生まれている。施設間の回遊性を高めるのに一役買っているのが、帯状に配置した緑化通路だ。緊急車両の通行路として防災面の役割も果たす。
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続発! 住宅の浮上被害、水害対策に挑む
浮上防止と浸水軽減のバランスを探る
豪雨被害が頻発する中、木造住宅の浮上被害が続発していることが、日経アーキテクチュアの調べで分かった。浮上被害とは建物が基礎ごと浮き上がる現象で、気密性能が高い築浅の木造住宅に多い。改修や建て替えでは、浸水被害を軽減しながら浮上を防ごうと試行錯誤が続いている。
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サプライチェーン改革で挑む 木造戸建て住宅の価格破壊
三菱地所系木材会社が平屋を1000万円で
木材の生産から戸建て住宅の販売までを一気通貫で手掛ける戦略を掲げて注目を集めた、三菱地所グループの総合木材会社「MEC Industry(メックインダストリー)」。設立から2年がたち、事業の具体像が見えてきた。
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大地震! 室内はこうなる
高層建物の被害再現、E-ディフェンスで実大振動実験
棚が一斉に倒れ、食器が大量に落下──。2021年12月から22年1月にかけ、首都直下地震における室内空間被害を想定した振動実験が行われた。16年の熊本地震では家具の転倒や非構造部材の落下による人的被害が多発している。対策は待ったなしだ。
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理解進まない木造防耐火設計
耐火木造の間口広げる「耐火同等建築物」とは?
2018年の建築基準法改正から約4年。木造防耐火設計の選択肢は広がったが、設計者の理解は進まない。要因は、「耐火同等建築物」「火災時倒壊防止建築物」といった耳慣れない言葉が盛り込まれた点にある。それらを読み解く糸口は「準耐火構造」。防耐火の理解に向けてクイズから始めよう。
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磯崎新氏の処女作を改修 前衛芸術の拠点を守る
展覧会兼ねた改修で名建築をアップデート
60年以上、若手芸術家の拠点として使われてきた、磯崎新氏のデビュー作「新宿ホワイトハウス」。設計者集団GROUP(グループ)が個展の一環として、改修に着手。パフォーマンスで名建築をよみがえらせる。
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日建設計が120年で初のデザイン戦略
初代CDOの山梨知彦・大谷弘明両氏が語る組織人の本音と未来
2021年1月から日建設計はデザイン戦略の運用を開始した。同社120年の歴史で初となる取り組みだ。組織の拡大にコロナ禍のリモートワークが重なり、危機感を抱く1000人超がデザイン戦略づくりに参加した。日本最大の組織設計事務所に大きなうねりが起きようとしている。
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「木」「土」「緑」で低炭素オフィス改修
浅沼組が吉野杉や建設残土などの自然素材を積極採用
働きやすさの向上や建物の長寿命化を狙った浅沼組名古屋支店のオフィスビル改修が、2021年9月に完了した。既存躯体はそのままに、吉野杉の内外装や建設残土の壁、植栽を多用。運用時のCO2排出量半減も見込む。
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追想 内田祥哉
建築構法学を確立、研究と実践を続けた半生
建築構法の第一人者であり、建築界に多くの門下生を輩出した指導者でもあった内田祥哉(よしちか)氏が、5月3日に老衰のため96歳で死去した。戦後住宅の量産化に寄与するなど、建築界に捧げた半生だった。
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「廃虚の女王」が登録有形文化財に
波瀾万丈の旧摩耶観光ホテルを徹底解剖
「廃虚の女王」などと呼ばれ、マニアに人気を博してきた神戸市内の旧摩耶観光ホテルが、国の登録有形文化財になることが決まった。波乱に満ちたその歴史や、知られざる意匠の特徴などをリポートする。
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通気不良を防ぐ屋根断熱の新工法
野地板にMDF採用、瓦メーカーが開発
野地板にMDF(中密度繊維板)を採用するだけ。通気層は瓦下の隙間を活用する──。従来工法の常識を覆す屋根断熱の新工法が登場した。売りは施工性とコスト。実大実験では、その通気効果が確認された。
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国交省「PLATEAU」の衝撃
3D都市モデルが街づくりを変える
国土交通省が主導する3D都市モデルの整備プロジェクト「Project PLATEAU(プラトー)」が街づくりを変えるかもしれない。建築業界に与える影響は大きい。PLATEAUを推進する国交省に話を聞いた。
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自宅療養室のつくり方
コロナ対策と住宅換気、「陰圧管理」がカギに
政府の緊急事態宣言が3月21日までで全面解除されたが、新型コロナウイルスへの警戒は続く。感染者が自宅療養する場合、家庭内感染を防ぐにはどうすればよいか。日本建築学会のWGがまとめた対応方法を紹介する。
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「軍艦島」崩壊へのカウントダウン
日本最古のRC造アパートで進む崩落
崩壊が進む世界文化遺産・軍艦島。襲来する台風と加速する老朽化に、どのように立ち向かえばいいのか。軍艦島の保存に携わってきた筆者が島の現状を報告するとともに、遺構を未来へ引き継ぐための保存の在り方について述べる。
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名古屋のシンボル 公園とテレビ塔が大変身
国内最大Park-PFI、商業との融合を探る
名古屋の象徴といえる久屋大通公園の改修事業が完了し、9月にオープンした。求められたのは、歴史性や公園の機能を維持しつつ、にぎわいを生む場。公募設置管理制度(Park-PFI)活用では国内最大であり、今後の公園活用の試金石となる。名古屋テレビ塔も免震化して一部をホテルに転用。新たな一歩を踏み出した。
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超高層の建設現場で「全域Wi-Fi」
単管パイプや分電盤で無線LANを構築
建設現場での無線LAN構築に注目が集まっている。スマートフォンやタブレットがWi-Fiにつながらないと、Webも図面も見にくくて不便だからだ。単管パイプや分電盤を用いて無線LANを構築した、驚きの現場に迫る。
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富岡製糸場 「使える国宝」に
見せるガラス箱を入れて耐震補強
世界遺産の一部である富岡製糸場で、国宝「西置繭所」の保存修理が完了した。1階内部にガラス箱のようなハウス・イン・ハウスを導入。明治初期の「木骨レンガ造」をそのままに、耐震性を向上させてギャラリーやホールなどの利用空間を確保した。
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高気密住宅が浸水で浮く
建物の共通点はベタ基礎と基礎断熱
2019年10月の台風19号で深刻な浸水災害に見舞われた長野市内では、木造住宅が基礎ごと浮く被害が複数確認された。共通点は、高気密で基礎断熱を採用していたことだ。建築構造の専門家が解析した浮力の発生メカニズムと、浮き上がりを防ぐ提案を伝える。