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「蔦屋書店」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブが4月1日、奈良市の新規店舗など3件の意匠登録を出願したことが日経アーキテクチュアの取材で判明した。同社は国の知財保護政策を活用、模倣防止とブランド強化を図る。

 商業施設に入ってすぐ、天井まで届く本棚で取り囲んだ一角が目に留まった。このエリアの入り口には頭上にも本棚があり、書籍で埋め尽くしたような知的空間の演出となっている。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が「本の小部屋」と呼ぶ書籍販売エリアのデザインだ〔写真1〕。

〔写真1〕店舗内で目を引く「本の小部屋」
〔写真1〕店舗内で目を引く「本の小部屋」
奈良 蔦屋書店の1階に登場した「本の小部屋」。3月30日に開かれたプレス向け内覧会で撮影した(写真:池谷 和浩)
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(写真:池谷 和浩)
(写真:池谷 和浩)
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書籍の陳列が完了すれば、上の完成予想図のように書籍が空間を取り囲んだ状態になる(資料:カルチュア・コンビニエンス・クラブ)
書籍の陳列が完了すれば、上の完成予想図のように書籍が空間を取り囲んだ状態になる(資料:カルチュア・コンビニエンス・クラブ)
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 4月4日に新規オープンした「奈良 蔦屋書店」は、CCCが店舗の企画・デザインを担い、提携企業のプレシード・パートナーズ(東京都目黒区)と関西TSUTAYA(大阪府吹田市)が運営する店舗だ。店舗面積は約3400m2。本の小部屋などで10万冊以上の書籍を陳列する。開業したばかりの「奈良県コンベンションセンター」にテナントとして入居した〔写真2〕。

〔写真2〕4月1日開業のMICE施設に入居
〔写真2〕4月1日開業のMICE施設に入居
奈良 蔦屋書店の外観。4月1日に開業したMICE施設「奈良県コンベンションセンター」の一角に入居した。施設はBTO方式のPFI事業として整備されたもので、大林組を代表とし、梓設計、コンベンションリンケージ、東急コミュニティーが参画した特別目的会社「PFI奈良賑わいと交流拠点」が手掛けた(写真:池谷 和浩)
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 CCCは今回、日経アーキテクチュアの取材に対し、この奈良の店舗について「改正意匠法の施行に合わせ、『内装の意匠登録』を特許庁へ出願した」(同社戦略法務ユニット長、デザイン法務ユニット長、蔦屋書店法務ユニット長、エンタテインメント法務ユニット長を兼任する中路星児氏)と明らかにした。出願内容でも中心となるのが、本の小部屋を中心とした内装デザインだ。

 まだ世に知られていないデザインについて、いち早く意匠登録を出願することで模倣を防ぎ、ブランド力をより際立たせる狙いがある。