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 見た目ばかりを追求して、設計後のことがあまり考慮されていない建築物が増えている。新築の建物や建設現場を見て、そう感じている。

 建築士として、設計段階から各部の詳細まで検討し、施工段階ではその細部をどのようにつくり、納めるのかを施工者と話し合うのが当たり前だと思う。だが意匠に重点を置くあまり、そうした納め方を施工者任せにしている建築士もいるようだ。

 完成までの見通しが甘く、工程や工期への配慮に欠けていれば、建築士の仕事である設計・監理のうち「監理」の部分をおざなりにしているように思えてしまう。綿密な納まりや工期を守ることこそ重要で、その積み重ねが建物や空間の質を高めるのではないのだろうか。

浅田 昭太郎(設計事務所、46歳)