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2020年5月調査では、4月に続いて鉄骨造(S造)事務所の動向を紹介する。コストの動向を示す指数は、前月比で0.3%下落した。4カ月連続の下落となる。躯体の資材・工事費の下落が主な要因だ。H形鋼は主要3都市でそろって値下がりした。(日経クロステック)

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日経クロステック有料会員向けの連載「建築単価ウオッチ」の一部を日経アーキテクチュア読者向けにお届けするのが「ちょい読み」版だ。日経クロステックでは、詳細な情報を速報している

 20年5月のS造事務所の工事原価指数は、前月比で0.3%下落した〔図1〕。専門工事別に見ると、躯体が1.3%下落している。変動の主な要因は、鋼材、鉄筋などの工事費や資材価格の下落である。

〔図1〕S造事務所のコストの動向を示したグラフ。20年5月は、工事原価指数が前月比で0.3%下落した。躯体の資材・工事費の値下がりが影響している(資料:建設物価調査会)
〔図1〕S造事務所のコストの動向を示したグラフ。20年5月は、工事原価指数が前月比で0.3%下落した。躯体の資材・工事費の値下がりが影響している(資料:建設物価調査会)
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 S造の躯体工事に関連するH形鋼の1トン当たり取引価格は、主要3都市とも値下がりした〔図2〕。4カ月連続の下落だ。

〔図2〕H形鋼(SS400細幅、200×100×5.5×8mm)の1トン当たり取引価格を東京、名古屋、大阪について示したグラフ。3都市ともそろって2000円値下がりした(資料:建設物価調査会)
〔図2〕H形鋼(SS400細幅、200×100×5.5×8mm)の1トン当たり取引価格を東京、名古屋、大阪について示したグラフ。3都市ともそろって2000円値下がりした(資料:建設物価調査会)
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 東京では前月から2000円値下がりして7万5000円だった。前月比で2.6%下落、前年同月比では13.8%下落した。

 新型コロナウイルスの影響による経済活動の停滞から、荷動きの低迷は深刻化している。原材料の鉄スクラップ価格が下落傾向にあるなか、流通会社の売り急ぎによる安値が目立っている。主力電炉メーカーが販売価格の据え置きと、需要を見て供給を行う姿勢を表明したものの、底値感が出るには至らず、4カ月連続の価格下落となった。需要面、原料面ともに市況下支えの要因は見当たらず、今後も下落が続く可能性がある。

 名古屋の取引価格は、前月から2000円値下がりして7万6000円。前月比で2.6%下落、前年同月比は12.6%の下落である。大阪は前月から2000円値下がりして7万6000円。前月比で2.6%下落、前年同月比で12.6%の下落だった。

■「建築単価ウオッチ」の概要

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  • 一般財団法人建設物価調査会が調査・分析した建築のコストとプライスに関する最新データを、日経クロステックを通じて毎週(月4回、毎週木曜)提供
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