死者数が平成最悪の被害となった西日本豪雨。気象庁は「平成30年7月豪雨」と命名した。消防庁によると7月27日時点の死者数は14府県で219人。行方不明者は10人に上る。岡山県倉敷市真備町地区では、街の南側を流れる小田川などが氾濫して街の4分の1が水没した。広島県では7400カ所以上で斜面が崩壊。広島市や呉市などで土石流が住宅地を直撃している。これまで“異常”と判断してきた豪雨は、もはや日常と化した。広範囲に及ぶ水の災害から命を守るすべを再考する必要がある。

西日本豪雨による河川の氾濫で水に漬かった岡山県倉敷市真備町。手前を流れるのは高梁川。真備町では51人が亡くなっており、その8割超が70歳以上の高齢者だった(写真:共同通信社)
西日本豪雨による河川の氾濫で水に漬かった岡山県倉敷市真備町。手前を流れるのは高梁川。真備町では51人が亡くなっており、その8割超が70歳以上の高齢者だった(写真:共同通信社)
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