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 インドネシア・バリ島に、OMA(オランダ・ロッテルダム)が手掛けたホテルが完成した。島の南端にあるビーチリゾート、スミニャックで2月にオープンした「ポテト・ヘッド・スタジオ(Potato Head Studios)」だ。

 施設はその大部分を地域に開放しているのが特徴だ。宿泊客、地元民を問わず、訪れた人全員が現代のバリ文化を体験できるように、ホテル自体が地域コミュニティーの場の一部として設計された〔写真1〕。プライベートな空間を楽しむより、オープンイベントを満喫したい人々をターゲットとする。

〔写真1〕ピロティの上に客室階
〔写真1〕ピロティの上に客室階
地上レベルにはビーチへと続くオープンスペースを配置した。ピロティの上に「フローティング・リング」と呼ぶ客室階が載る(写真:Kevin Mak)
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 土地の風土を生かし、地域と共存しようとする試みは、ホテル業界で世界的なトレンドとなっている。その流れをくみ、OMAも地域に密着した「開放型」リゾートホテルのデザインに初めて挑んだ。