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都市分野は人材開発も課題

 日本との関係では、マルチ・スズキ(「インドの今を知る7つのキーワード」参照)が同州を新たな生産拠点に選び、本体スズキが14年に改めて子会社を設立。工場の増設を続けてきた。また、高度交通運用管理システム(ITS)を突破口にインド国内で電子決済システムの受注を狙うNECが17年、IoTを活用するITSをアーメダバード・スマートシティー開発公社から受注した。

 今年3月には、日本の支援するメトロが一部開業。並んで注目されるのは、ムンバイとの間を結び、新幹線方式を輸出するインド高速鉄道だ(「膨大な課題をスマート技術で解決」参照)。「マルチ・スズキやデリーメトロの成功体験を踏まえつつ、日本から進出する際のビジネス環境の整備や法制度対応の検討のために、新たなモデルづくりの役割を担う」。日本コンサルタンツのインド高速鉄道推進本部インドシニアアドバイザー、吉野宏氏はこう語る。

 技術以外に、人材開発も課題となる。グジャラート工科大学は16年、Eラーニング方式のスマートシティーデベロップメント大学院を開設。「スマート化が軌道に乗っているのはアーメダバードを含め10都市程度だ。マネジメントなどに関わる人材の不足が深刻で、特に政府系機関に足りない」と同大学院ディレクターのラジニカント・パテル教授は語る。

ラジーヴ・カスパリア氏
ラジーヴ・カスパリア氏
ヴァスツシルパコンサルタンツ 
2018年にプリツカー賞を受賞したバルクリシュナ・ドーシ氏の事務所のパートナーの1人。「メトロの計画が進み、地区開発を提案する機会があった際は、駅までのアクセスのしやすさを主張した。歩道の拡充を含め、見通しの良さを街区に持たせる必要がある。また、締め切って空調に頼る生活とウオーカブルな街では相反する面があるので、大気汚染対策も依然課題には違いない」(写真:日経アーキテクチュア)
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<b>ナヴィン・シェス氏(右)<br>グジャラート工科大学学長<br>ラジニカント・パテル氏(左)<br>同大学院ディレクター</b><br>州立の代表的な工科大学として、キャパシティービルディング(人材育成)の面でスマーシティーミッションに貢献すると強調する。「市民に浸透している言葉ではないため、スマートシティーに関する啓発活動も大切だ。また、日本の大学との交流にも積極的に取り組みたい」(パテル氏)(写真:日経アーキテクチュア)
ナヴィン・シェス氏(右)
グジャラート工科大学学長
ラジニカント・パテル氏(左)
同大学院ディレクター

州立の代表的な工科大学として、キャパシティービルディング(人材育成)の面でスマーシティーミッションに貢献すると強調する。「市民に浸透している言葉ではないため、スマートシティーに関する啓発活動も大切だ。また、日本の大学との交流にも積極的に取り組みたい」(パテル氏)(写真:日経アーキテクチュア)
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