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「東京エディション銀座」が、7月に着工した。事業者である森トラストの伊達美和子社長は、ブティックホテルの元祖とされるイアン・シュレーガー氏とマリオットの「最強タッグ」によるブランドだと語る。

伊達 美和子(だて みわこ)氏
伊達 美和子(だて みわこ)氏
1971年東京都生まれ。94年聖心女子大学文学部卒業。96年慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了、長銀総合研究所入社。98年森ビル開発(現:森トラスト)入社。2000年取締役、03年常務、08年専務を経て16年6月から現職。20年に「東京エディション虎ノ門」、21年に「同銀座」を開業させる(写真:北山 宏一)

 アジアをはじめ、欧州からの訪日外国人も多い銀座エリアで、いかにして街をリードし、選ばれるホテルとするか。決め手は、エディションがラグジュアリーなライフスタイル型ホテルという新しいポジショニングに挑むブランドだったことです。

 同様の動きは世界各地にあってマーケットは拡大傾向にある。この最先端の動きを、銀座エリアにも取り入れたい。絶対に誘致したいと考えました。バジェット型(低価格帯)よりも地域経済に還元でき、将来性があるという判断もありました。

 ホテル運営は20~30年あるいはそれ以上の事業になります。マリオットグループのブランドなら、管理体制もきちんとしているし、グローバルチャネルを持つという点でも安定している。そうした事業としての持続性も決め手の1つです。

 当然、我々もリスクを負います。日本のホテル業では、オペレーターとの賃貸契約が主流です。開業後の収益の浮き沈みはオペレーターのリスクであって、オーナーのリスクではない、と。けれど、海外の有力オペレーターが賃貸というリスクを負って日本に進出するケースはほとんどない。契約形態のミスマッチも理由の1つとなり、日本には新しいホテルの供給が進みにくい時代がありました。

 契約形態に関しては、近年では可能な限りFC(フランチャイズ)型とし、グループ内で運営を担う方向に切り替えてきました。ただ、外資系の新ブランドは自分たちで運営したいという意向が強い。どうしても誘致したい場合は、よりリスクを取ってMC(運営委託)型の契約を受け入れています。虎ノ門、銀座のエディションもMC型です。

〔図1〕設計は隈研吾氏に
〔図1〕設計は隈研吾氏に
「東京エディション銀座」のルーフトップバー完成イメージ。「同虎ノ門」とともに隈研吾氏が設計に携わる(資料:森トラスト)
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 これからのホテル 
地域の産業のけん引役に

 ホテルは街づくりの核になるものです。かつてコミュニティーホテルと呼び、ホテルが地域の中で一定の役割を果たした時期がある。今はさらに、地域の産業をけん引する役割も担っているのだと思います。

 オフィスがぽんと1つできるよりも、ホテルができる方が場合によっては経済的な効果がある。自分たちの地域が観光地として価値があって、海外からも人が来るような場所なのだと、みんなが改めて気付くわけです。波及して新しい事業が生まれると、地域全体の業務の構成が変わってくる。産業ができ上がり、次の投資につながっていく。そうした地域経済の循環を生む起爆剤にも、ホテルはなり得ると確信しています。

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