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2019年上半期
経営フラッシュニュース

パナソニックとトヨタ、住宅事業を統合

 パナソニックとトヨタ自動車が5月9日、両社の住宅事業を統合すると発表。住宅業界に激震が走った。

 両社は2020年1月、街づくり事業を手掛ける新会社「プライム・ライフ・テクノロジーズ」を立ち上げる。パナソニックホームズとトヨタホーム、ミサワホームなど5社は新会社の傘下に入る〔図6〕。統合によって、新築戸建て住宅の供給戸数は年間約1万7000戸になる。パナソニックとトヨタ自動車の出資比率は同一とする。三井物産も出資を検討している。

〔図6〕新会社「プライム・ライフ・テクノロジーズ」を設立
〔図6〕新会社「プライム・ライフ・テクノロジーズ」を設立
新会社は2020年1月7日に設立する予定だ(資料:パナソニック、トヨタ自動車)
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 念頭にあるのは、国内住宅市場の縮小に伴う競争の激化。トヨタが取り組む次世代モビリティーサービスと、パナソニックの家電や電池、IoT(モノのインターネット)などの事業を掛け合わせて、スマートシティーのような先進的な街づくりに取り組む方針だ。


高力ボルトの需給が逼迫

 旺盛な建設需要の影響で、高力ボルトの需給が逼迫している。国土交通省が2018年10月に実施したアンケートでは、回答者の8割強が「工期に影響がある」と回答。納期は通常の4倍程度に当たる約6カ月にまで長期化していた。

 その後も事態は沈静化せず、納期は8カ月に。業を煮やした同省は19年5月、建設業9団体に高力ボルトの発注様式を統一するよう求めた。建設会社などが納期の遅延に備えて重複発注をするようなケースを抑制し、メーカーが納期や納入先が明確な注文に優先的に対応できるようにする。

 一方、建設会社は海外に調達先を広げている。鹿島の茅野毅執行役員は、「韓国製のボルトを一部導入している」と明かす。大林組の川上宏伸執行役員も、「台湾にも目を向けている」と話す。


青木あすなろ建設にTOB

 高松コンストラクショングループは8月6日、連結子会社の青木あすなろ建設の株式をTOB(株式公開買い付け)で買い増し、完全子会社を目指すと発表した。実施期間は9月19日までだ。

 TOBが成立すると、青木あすなろ建設は上場廃止となる。高松グループは、親会社と子会社がいずれも上場している状態を指す「親子上場」を解消してガバナンスを改善したり、グループの意思決定を早めたりする考えだ。

 親子上場には、親会社の利益を優先して子会社の少数株主の利益が阻害される恐れがあるとの批判が強い。建設業界でもこの数年、親子上場の解消を目指す動きがみられる。例えば大林組は2017年、大林道路を完全子会社化している。


海外受注が2年連続で過去最高を更新

 海外建設協会の会員企業が2018年度に受注した海外工事は前年度比4.6%増の1兆9375億円。2年連続で過去最高額を更新した〔図7〕。欧米での建築事業を中心に、現地法人の受注額が前年度比18.7%増の1兆2324億円と大きく伸びた。鹿島と大林組がけん引した。

〔図7〕現地法人の受注がけん引
〔図7〕現地法人の受注がけん引
海外受注額の推移(資料:海外建設協会)
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安藤ハザマ、火災で107億円損失

 安藤ハザマの2019年3月期の連結決算は、純利益が前期比62.9%減の88億円と大きく減少した。

 18年7月に、東京都多摩市で同社が建設していたビルで火災が発生した影響だ。この事故では、ガスバーナーの火が断熱材のウレタンに引火。作業員5人が亡くなった。

 同社は工事損失引当金として約13億円を、特別損失として約93億円を計上。19年5月時点で見積もった火災事故の損失額は約107億円にも上る。