全3065文字
PR

前田建設は10社に出資済み

 2月に開所した新技術研究所「ICI総合センター」をオープンイノベーションの拠点と位置付ける前田建設工業も、ベンチャーなどとの協業に熱心な建設会社の1つだ〔写真1〕。

〔写真1〕有望ベンチャーを発掘するビジネスコンテストを開催
〔写真1〕有望ベンチャーを発掘するビジネスコンテストを開催
ICI総合センターの開所に合わせて前田建設工業が開催したビジネスコンテスト「ICIイノベーションアワード」の授賞式。中央でマイクを握るのが、審査委員長を務めた前田操治社長(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社は社会問題の解決を目指すベンチャーなどに出資する「MAEDA SII(Social Impact Investment)」と呼ぶ仕組みを、15年度から運用している。これまでに約10社に出資した。

 個別企業への出資額は非公表だが、15年~17年度に計約8億円を拠出済み。同社でICI総合センター長を務める三島徹也執行役員は、「スピードを重視し、センターで出資の意思決定ができるようにしている」と話す。

 出資先は多様だ。例えば西陣織の技術を生かして導電性の銀メッキ繊維を開発するミツフジ(京都府精華町)とは、シャツ型ウエアラブルセンサー「hamon」による建設現場の熱中症対策サービスを展開している。

 清水建設は17年、宇宙ビジネスの事業化に向けて、月面探査を目指す宇宙ベンチャーのispace(アイスペース)(東京都港区)に数億円を出資している〔図3〕。

〔図3〕宇宙ビジネスに積極的な清水建設
〔図3〕宇宙ビジネスに積極的な清水建設
清水建設は、宇宙ビジネスに関心を寄せる建設会社の中でも特に積極的な動きを見せている(資料:上の図はスペースワン、下の図はispace)
[画像のクリックで拡大表示]

 翌年にはキヤノン電子などと共同で、小型ロケットの打ち上げ事業を手掛けるスペースワン(東京都港区)を設立した。18年4月には社内に「宇宙開発部」を設置。宇宙ビジネスへの本気度がうかがえる。