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渋谷の北側、公園通り沿いに、にぎわいを集める大型複合施設が完成した。らせん状の立体街路と一体でファッション店や劇場などを配置し、人の流れを変える。

 「渋谷PARCO(渋谷パルコ)」が帰ってきた。2019年11月22日、複合施設の渋谷パルコがリニューアルオープンした〔写真12〕。早1カ月が過ぎたが、平日でも開店前から行列ができる人気ぶりだ。国内初出店である任天堂の店舗や、漫画「AKIRA(アキラ)」を展示するミュージアムなどキラーコンテンツをそろえ、若者から大人まで幅広く集客する。

〔写真1〕建物の外周を巡る「立体街路」
〔写真1〕建物の外周を巡る「立体街路」
ビルの最大の特徴は、坂の街と連続するように建物を取り囲む外部空間だ(写真:吉田 誠)
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〔写真2〕立体街路の終点は屋上広場
〔写真2〕立体街路の終点は屋上広場
屋上広場がある10階から、立体街路を見下ろした様子。途中にも広場や植栽エリアが点在する(写真:吉田 誠)
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 渋谷パルコが入った建物「渋谷 パルコ・ヒューリックビル」は、地下3階・地上19階建て〔写真3〕。ビル全体の延べ面積は約6万4000m2で、そのうち、商業の延べ面積は約4万2000m2写真4〕。地下1階から地上9階と、10階の一部を渋谷パルコが占め、店舗や劇場、映画館、ミュージアム、飲食店などが入る。

〔写真3〕ネオンで光るロゴサイン
〔写真3〕ネオンで光るロゴサイン
白い「箱」を積み上げたような外観にあって、ロゴサインが照明で輝く(写真:吉田 誠)
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〔写真4〕「見るだけ」の店舗フロア
〔写真4〕「見るだけ」の店舗フロア
5階には、デジタルサイネージで商品を検索し、一部の商品はそばの店舗で実物を見て、ネットで購入する買い物スタイルを提案したエリアを設けた(写真:吉田 誠)
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 一方、地下2階と地上1階のオフィスエントランス、10階のオフィスロビー、そして12~18階の事務所は、ヒューリックが保有する。オフィスフロアには、IT企業のデジタルガレージグループの入居が決まっている。