東京五輪が開催される2020年が幕を開けた。全国の主要都市は既に次のビッグイベントである大阪・関西万博やリニア開通に向けて動き出している。2020年代の日本は、人口減少や国際化といった避けられない変革要因に加え、イベントや新インフラが都市・建築の高機能化、個性化にドライブをかける。注目エリアの最新動向を押さえ、次の10年に起こる変化を先読みしよう。

JR山手線で49年ぶりとなる新駅「高輪ゲートウェイ駅」を北東上空から見る。写真中央やや右、白い屋根の建物。周辺では、外国人居住を想定した住居や商業施設、オフィスなどが入る超高層ビルが複数計画されている。写真右方向に見えるJR品川駅が、リニア中央新幹線の始発駅となる(写真:ITイメージング)
JR山手線で49年ぶりとなる新駅「高輪ゲートウェイ駅」を北東上空から見る。写真中央やや右、白い屋根の建物。周辺では、外国人居住を想定した住居や商業施設、オフィスなどが入る超高層ビルが複数計画されている。写真右方向に見えるJR品川駅が、リニア中央新幹線の始発駅となる(写真:ITイメージング)
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プロジェクトデータの見方

主要な設計事務所や建設会社、不動産会社など計約90社の協力を得て、2020年以降に完成する各地の開発計画を調査した。概要データ中の白抜き数字は ➊ 所在地 ➋ 発注者、事業者 ➌ 設計者 ➍ 施工者 ➎ 竣工時期 ➏ オープン時期 ➐ 主構造 ➑ 階数 ➒延べ面積を表示した プロジェクト名は仮称、略称を含む 概要データの「─」は未定または非公表、不明を示す 施工者は原則、建築工事のみを表示 プロジェクト冒頭の数字は竣工年。竣工、オープン時期は予定を含む。「年度」で公表されている場合は次年扱いとした 各用途内での並び順は、おおむね竣工予定順 特記のない資料や写真は、当該プロジェクトの設計者もしくは施工者、または発注者の提供

時間軸で見る5都市の再編
  五輪後は開発のピークが分散

東京
  「新・超高層街+湾岸」が連携強化

東京 ― 虎ノ門・赤坂エリア
  歩ける「緑化都市」先導、新駅開業も間近

東京 ― 浜松町・竹芝エリア
  水辺活用を積極化、新たな個性づくり

東京・横浜で注目のプロジェクト
  緑、水辺、交通など公共性が多面的に

大阪
  駅前緑地から御堂筋、夢洲へ

大阪・京都・兵庫
  ホテル開発がけん引 異種用途の一体化も

名古屋
  公園を起爆剤に栄地区が復権

北海道
  札幌と空港つなぐボールパーク

  北海道で注目のプロジェクト

全国のプロジェクト
  交通拠点と周辺開発が続々