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新・超高層街の形が整いつつある虎ノ門周辺では、港区のガイドラインに準拠し、街区再編や事業間連携による緑豊かな歩行者ネットワークづくりが進む。2020年は地下鉄新駅と共に、その姿がついに現れ始める。

 大規模な開発事業が集積する場所では、「戦略を持つエリアが連携し、各々の役割を果たすことが重要だ」と、森ビル都市開発本部計画推進部の大森みどり部長は強調する。

 虎ノ門周辺では、「環状2号線周辺まちづくりガイドライン」策定などに携わった都市再生機構(UR)がトータルプロデュースの視点を持ち、事業間の調整を行ってきた。東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」および森ビルと主導する「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」〔図1〕はその1つで、駅広場と建物を一体開発する。URは、虎ノ門病院などを段階的に建て替える「虎ノ門2丁目地区再開発」〔図2〕にも参画し、複数街区が連動する更新に貢献している。

〔図1〕新駅広場と超高層を一体開発
〔図1〕新駅広場と超高層を一体開発
地下鉄新駅の虎ノ門ヒルズ駅(URの事業、20年6月一部開業)と一体的に開発する。国際水準のオフィス、ホテルの他、タワー最上部にはフォーラム、ホールなどから成るビジネス発信拠点を配置。国道、区道の上空に歩行者デッキを設け、虎ノ門ヒルズのオーバル広場と連携する屋外空間を創出する(写真:ITイメージング、日経アーキテクチュアが加工)
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23年 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー

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➊ 東京都港区虎ノ門1丁目、2丁目の一部 ➋ 虎ノ門一・二丁目地区市街地再開発組合 ➌ 森ビル、OMA(デザイナー)、久米設計(設計協力) 他 ➍ 鹿島 ➎ 23年7月 ➏ ― ➐ S造、一部SRC造・RC造 ➑ 地下4階・地上49階 (A-1街区)他 ➒ 約23万6420m2(A-1街区)、約8780m2(A-2街区)、約7900m2(A-3街区)
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23年 虎ノ門2丁目地区再開発

〔図2〕病院に続いて10万m<sup>2</sup>のオフィス開発
〔図2〕病院に続いて10万m2のオフィス開発
既存の虎の門病院(19年開院)、国立印刷局、共同通信会館を段階的に再整備する。20年9月着工予定の業務棟は約10万m2のオフィス床を有する。虎ノ門ヒルズなどとの間を結ぶ赤坂・虎ノ門緑道と接続し、歩行者ネットワークの充実を図る
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➊ 東京都港区虎ノ門2丁目、赤坂1丁目 ➋ 都市再生機構 ➌ 日本設計、三菱地所設計(基本設計)、大成建設(実施設計) ➍ 大成建設 ➎ 23年11月 ➏ ― ➐ S造、一部SRC造 ➑ 地下2階・地上38階 ➒ 約18万1000m2
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 南側では、森ビルが地権者などと取り組む「虎ノ門・麻布台プロジェクト」(組合施行)〔図3〕が19年に着工。六本木ヒルズに比肩する大規模再開発で、超高層と緑地を組み合わせる「バーティカル・ガーデン・シティ」(垂直庭園都市)の理念をバージョンアップさせる。約2.4万m2の緑地が建物と融合しながらシームレスに連なる街を構想している。「都心のサンクチュアリ(聖域)を目指し、今の時代にふさわしい持続可能な緑を追求したい」と大森部長は語る。

23年 虎ノ門・麻布台プロジェクト

〔図3〕「グリーン」と「ウェルネス」がテーマ
〔図3〕「グリーン」と「ウェルネス」がテーマ
約8.1万m2の計画区域に超高層3棟、低層4棟を建設。就業者約2万人、居住者約3500人の街をつくる。開発のテーマは「グリーン」と「ウェルネス」。中心部に約6000m2の広場を配置し、約2.4万m2の緑地を建物群と融合させる
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➊ 東京都港区虎ノ門5丁目、麻布台1丁目 他 ➋ 虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合 ➌ 森ビル、日本設計、清水建設(A街区、B-2街区)、森ビル、日建設計(B-1街区)、森ビル、山下設計(C-1~C-4街区) ➍ 清水建設(A街区)、三井住友建設(B-1街区)、清水建設(B-2街区)、大林組(C-1~C-4街区) ➎ 23年3月 ➏ ― ➐ S造、一部SRC造・RC造(A街区)、RC造、一部SRC造・S造(B-1~B-2街区)、S造、一部SRC造・RC造(C-1~C-3街区)、RC造、一部S造(C-4街区) ➑ 地下5階・地上64階(A街区、B-1街区)、地下5階・地上54階(B-2街区)、地下2階・地上3階(C-1街区、C-3街区)、地下3階・地上8階(C-2街区)、地下1階・地上3階(C-4街区) ➒ 約86万400m2
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