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札幌市に隣接する北広島市で、「世界がまだ見ぬボールパーク」を合言葉に、開閉屋根の天然芝球場を中心とした複合型ボールパークの計画が進む。課題の1つがアクセスだが、JR北海道はこのほど新駅の開設を明らかにした。

 2020年5月、北海道北広島市で北海道ボールパークの建設が始まる。敷地面積は約26万m2。そのシンボルとなるのが、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地となる新球場だ。収容人数は約3万5000人。総工費約600億円をかけ、23年の完成を目指す〔図1〕。

■23年 北海道ボールパーク建設計画
温泉や商業施設も併設する新球場

〔図1〕大屋根は北方型住宅がモチーフ
〔図1〕大屋根は北方型住宅がモチーフ
建設地はJR北広島駅から北に約1~2kmほどの場所。近代北海道の原風景、北方型住宅の三角屋根を模したデザイン。開閉式屋根を持つ天然芝球場は国内初。フィールドは地下1階レベルとなる。大林組は現地にモックアップを6棟設置し、22年まで芝の育成実験を行う(資料:ファイターズスポーツ&エンタテイメント)
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(地図:日経アーキテクチュア)
(地図:日経アーキテクチュア)
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➊ 北海道北広島市共栄(きたひろしま総合運動公園) ➋ ファイターズスポーツ&エンターテイメント ➌ 大林組、HKS ➍ 大林組 ➎ 23年1月 ➏ 23年3月 ➐ RC造、S造 ➑ 地下1階・地上4階 ➒ 約10万m2
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 北海道日本ハムファイターズ事業統括本部事業企画部の小川太郎ディレクターは、「中長期的まちづくりの起点となるエリア開発になるので、自治体や企業と取り組んでいく。共有する開発コンセプトは『共同創造空間』だ」と話す。同社は新球場建設と並行し、ホテルや商業施設、リラクゼーション施設、教育施設などの誘致を進める。

 キャンプ場やフィットネス施設も計画中で、試合開催日以外も人が集う「パーク」を目指す〔図2〕。新千歳空港と札幌のほぼ中間にあり、野球が盛んなアジア各国からの観光客誘致も視野に入れた開発も行う。

〔図2〕親水空間も整備
〔図2〕親水空間も整備
外野側の外観イメージ。ボートなどが楽しめる親水池に面し、全面ガラス張りの壁面を計画している(資料:ファイターズスポーツ&エンタテイメント)
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開閉屋根を閉じた状態の外観(資料:ファイターズスポーツ&エンタテイメント)
開閉屋根を閉じた状態の外観(資料:ファイターズスポーツ&エンタテイメント)
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 新球場建設のプロジェクト・マネジメント(PM)を担当する山下PMCは、17年夏に候補地検討から参画した。同社事業創造推進本部第一部の鈴木洋平プロジェクトマネジャーはこう振り返る。「最大の課題は雪国での天然芝球場の実現。大林組と米国のHKSは、シンプルな屋根開閉機構や施設配置でその課題に対応し、景観と調和を図る工夫もあった」