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湾岸エリアにタワーマンション(タワマン)が立ち始めて、約20年が経過した。開けた眺望を手に入れるため利便性を犠牲にする人が多かったが、今後はニーズが変わる。
HARUMI FLAGの住戸購入を検討している人が、同時に見て回る湾岸エリアの物件はどこか。五輪関連施設に近く、商業施設などと一体で開発が進む、江東区の「有明ガーデン」は互いが見える距離にあり、対抗馬になり得る〔写真1〕。東京が国際競争力を高めるため、「国家戦略特区」に認定された大規模開発である。
敷地面積は約10.8ヘクタールある。事業者は住友不動産だ。同社はHARUMI FLAGの売り主の1社でもある。
有明ガーデンは街区の南東側に、地上32~33階建ての3棟のタワマンから成る住宅棟「シティタワーズ東京ベイ」を立て、合計1539戸を設けた〔写真2〕。現在の販売価格は5000万円から1億6000万円。専有面積は38.20m2から100.62m2。最多価格帯は6100万円台になる。
間取りの比率は、1LDKと2LDKと3LDKで1:4:5。1LDKが10%を占め、湾岸のタワマンでは多めだ。
全住戸の約60%が契約済みで、20年2月末からは入居が始まった。広さに対する価格だけを見れば、HARUMI FLAGより高いが、有明ガーデンにはHARUMI FLAGにはない魅力がある。「商業施設が隣接」「駅近」「住人専用バス」「エンターテインメントの充実」などだ〔図1〕。