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国⼟交通省は2020年3月に、BIMの一貫活用のためのガイドラインを公開した。標準ワークフローを示し、建物のライフサイクル全体でのデータ管理の必要性を強調。新たに「ライフサイクルコンサルティング業務」を定義した。

 「建築分野におけるBIMの標準ワークフローとその活⽤⽅策に関するガイドライン」は、国土交通省が2019年6月に設置した建築BIM推進会議での議論や関係団体の意見などを踏まえてまとめられた。建物の設計や施⼯、維持管理などの各プロセスで⼀貫してBIMを活⽤する際の標準ワークフローを初めて⽰した。用途は限定せず、延べ5000~1万m2の民間の建物を想定した〔図1〕。

〔図1〕建物のライフサイクルとデータの流れを整理
〔図1〕建物のライフサイクルとデータの流れを整理
企画段階から維持管理までBIMデータを活用する場合の標準ワークフローとBIMデータの関係。BIMデータとは、3次元の形状と属性情報からなるBIMモデルと、BIMから出力した図書のことをいう(資料:国土交通省の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 BIMデータの流れは2つある。1つは建物を使うためのデータを、維持管理BIMを作成することで設計段階から、維持管理段階までつなぐ流れ。もう1つは建物をつくるためのデータを設計段階から施工段階に受け渡す流れだ。

 設計段階でBIMの空間要素に設定した建物の用途や規模、必要諸室などの情報は、竣工後の運用管理や維持保全で必要となる。一方、設計段階で定めた建築や設備の要素を基に、施工段階で決められた施工形状などの情報は、維持管理段階で施設改修などに活用できる。