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 京都府八幡市は、発注者主導でBIMを活用したFMシステムの構築を進めている。市は2017年に新庁舎整備の基本計画を策定し、23年5月の供用開始を目指している。FMシステム構築は、指名プロポーザルで選定された日建設計が担当する〔図1〕。

〔図1〕新庁舎の設計段階からFMシステムを構築
〔図1〕新庁舎の設計段階からFMシステムを構築
八幡市新庁舎の完成イメージ。2023年5月の供用開始を目指し、実施設計・施工を奥村組・山下設計JVが担当。設計段階から日建設計がFMシステムの構築を始めている(資料:山下設計)
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 八幡市総務部総務課の山口潤也主幹は、「新庁舎の建設が決まった当初からBIMを活用したいと考えていた」と話す。ただ、設計や施工でBIMを活用することで合意形成がしやすくなり、設計変更が減ってコストの増額や工期延長などが起こりにくい、といったメリットは建物のライフサイクルの中では局所的なものだ。

 山口主幹は「BIMはデータベースであるという点に最大の有効性がある」と考え、庁舎を使い続ける上では施設管理で活用してこそ、有効性を引き出せると捉えた。そこで、設計の仕様書に、維持管理でBIMを使うため設計時からの調整が必要になることを記載した。設計と施工、維持管理での連携をうたっており、国土交通省が20年3月にBIM活用のガイドラインで示したライフサイクルコンサルティングの先駆けといえる。