
連載
火災に負けない木の現し術
目次
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耐火建築物で木の現しに挑戦
連載の最終回は耐火建築物で木の現しに挑戦した「高知県自治会館」を解説する。6階建てのうち、下層を鉄筋コンクリート造、上層を木造とした。スギ製材の筋交いを用い、内装制限の告示を活用して、木の現しを実現した。
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全国初の木造3階建て小学校
木造3階建ての学校が設計可能になったのは2015年の建築基準法改正からだ。全国初の小学校が今回解説する「魚津市立星の杜小学校」。燃えしろ設計の柱や、木材を被覆に使った準耐火構造などを盛り込んでいる。
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内装制限外し壁や天井をスギに
保育園や学校に木造を採用するケースが増えている。住宅よりも規制は厳しいため、木を現しにするにはひと工夫が必要だ。「青葉ひよこ保育園」では、壁や天井をスギの現しにするため、耐火性能をランクアップした。
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規制なくても法22条区域仕様に
防火の無指定地域で、あえて「法22条区域」に対応したのが「八ケ岳の秘密基地」だ。筆者の安井昇氏は「規制がない建物ほど、設計者の配慮が必要」と考えている。準防火構造の外壁や内装制限対応などを解説する。
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古い町並みに溶け込む3階建て
今回は都心に木造3階建てを設計する際の現し術を解説する。準防火地域に立つ3階建ては、45分間燃えても壊れない性能が求められる。木材を太く厚く用いることで性能を確保したのが「谷中の町家」だ。
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板壁や木格子を存分に見せる
現しによる木の美しさを生かしながら、火災に負けない建物を実現する──。桜設計集団代表の安井昇氏が取り組むテーマだ。この連載では、安井氏が設計を手掛けた事例を基に、木を現しにする設計術を解説する。