防火の無指定地域で、あえて「法22条区域」に対応したのが「八ケ岳の秘密基地」だ。筆者の安井昇氏は「規制がない建物ほど、設計者の配慮が必要」と考えている。準防火構造の外壁や内装制限対応などを解説する。
■所在地=長野県富士見町 ■地域・地区=用途地域指定なし/防火地域指定なし ■設計(建築・構造)=桜設計集団 ■施工=鯰組、建築工房 藁 ■構造・階数=木造・2階建て+小屋 ■延べ面積=72m2+9m2
「八ケ岳の秘密基地」は防火指定のない敷地に立つが、法22条区域対応の仕様で建築した建物だ〔写真1〕。桜設計集団のセミナーハウス兼保養所なので比較的自由に設計できるため、法22条区域に対応する木の現し仕様を示すモデルにした〔図1〕。