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保育園や学校に木造を採用するケースが増えている。住宅よりも規制は厳しいため、木を現しにするにはひと工夫が必要だ。「青葉ひよこ保育園」では、壁や天井をスギの現しにするため、耐火性能をランクアップした。

青葉ひよこ保育園

■所在地=静岡県藤枝市 ■地域・地区=用途地域指定なし/法22条区域 ■設計=こころ木造建築研究所(建築)、桜設計集団(構造、防耐火) ■施工=杉村工務店 ■構造・階数=木造・平屋建て ■延べ面積=649.42m2

 延べ面積1000m2以下の平屋や2階建ての木造保育園が、全国的に増えている。静岡県藤枝市に立つひよこ保育園も、平屋建て、延べ面積649m2である。同市に事務所を構えるこころ木造建築研究所と桜設計集団の設計によって、内外装に木の現しを使った「イ準耐火建築物」の保育園として完成した〔写真1図1〕。

〔写真1〕外壁や内装を木の現しとした保育園
〔写真1〕外壁や内装を木の現しとした保育園
木造の保育園でも内装や外装には制限がある。青葉ひよこ保育園では、内装制限を除外するため、その他建築物で設計できる建物を準耐火構造にレベルアップした(写真:こころ木造建築研究所)
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〔図1〕木の現し術をココに活用
〔図1〕木の現し術をココに活用
青葉ひよこ保育園の断面図 木の現し術は、内装、柱と梁、外壁に用いている(資料:桜設計集団)
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 平屋建ての保育園は、耐火や準耐火の性能を求められない「その他建築物」として設計できる。だが、延べ面積が200m2を超えると建物全体に内装制限がかかり壁や天井を木材仕上げとすることが難しくなる。木造保育園の設計では、柱や梁、壁、天井のうち、どの部分の木材を現しとしたいかで、内装制限への対応方法が決まる。

 運営する福祉法人にとって2件目の保育園であり、1件目も木造でその良さを実感した上で2件目も木造にしたいとの要望だった。そこで、設計者側から内装の木質化や構造材を現しにする提案をしたところ、福祉法人の考える木造のイメージに合致したようで評価を得られた。