木造3階建ての学校が設計可能になったのは2015年の建築基準法改正からだ。全国初の小学校が今回解説する「魚津市立星の杜小学校」。燃えしろ設計の柱や、木材を被覆に使った準耐火構造などを盛り込んでいる。
■所在地=富山県魚津市 ■地域・地区=用途地域指定なし/防火地域指定なし ■設計=東畑建築事務所・鈴木一級建築士事務所設計JV(建築)、桜設計集団(構造・防耐火) ■施工=山形建鐵・東城・朝野工業JV、千田建設(西棟) ■構造・階数=木造・3階建て ■延べ面積=4950.9m2
19年4月に開校した星の杜小学校は、延べ面積4950m2の建物を3000m2以内に区画することで、耐火建築物ではなく、1時間準耐火構造の建物として設計している〔写真1〕。設計者は、建築が東畑建築事務所・鈴木一級建築士事務所設計JV、防耐火と構造が桜設計集団である。
15年の建築基準法改正によって、木造3階建て校舎を準耐火構造で安全に設計する手法が法令に位置づけられた。従来、実現できなかった燃えしろ設計や木材を被覆に使った準耐火構造の設計が可能になり、木造らしい設計がしやすくなった〔図1〕。