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顧客との打ち合わせをビデオ会議ツールで行う住宅・建築関係の会社が増えている。「オンライン相談」「オンライン勉強会」などと呼ばれる方法だ。新たなメリットも発揮する代替手段として期待がかかる。

 注文住宅の設計・施工を手掛ける足立建築(浜松市)は2020年4月から、ほぼ全ての相談をオンラインに切り替えた。当初、既存客は心配そうだったが、すぐに慣れた。「顧客側から『ビデオ会議でやりましょう』と言ってくるようになった。多くが小さな子どものいる30代なので、家での打ち合わせよりも便利だと気付いたようだ」と同社の足立操代表は語る。

 顧客から指定がなければビデオ会議ツール「Zoom(ズーム)」を利用する。モニター越しに対面し、パースや図面などの資料をZoomの画面共有機能を使って見せながら説明する〔図1〕。

〔図1〕画面共有でパースによるプレゼンも
足立建築の足立操代表がビデオ会議に臨む様子。3次元モデル作成ソフトの「SketchUp(スケッチアップ)」で作図したパースを、Zoomの画面共有機能で顧客に見せる(写真・資料:足立建築)
足立建築の足立操代表がビデオ会議に臨む様子。3次元モデル作成ソフトの「SketchUp(スケッチアップ)」で作図したパースを、Zoomの画面共有機能で顧客に見せる(写真・資料:足立建築)
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イメージ共有用の画像集も用意する(写真・資料:足立建築)
イメージ共有用の画像集も用意する(写真・資料:足立建築)
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 進め方は以前と変わらない。ただし、お互いの意思疎通が十分ではないことを想定し、従来以上にイメージの共有を意識している。これに役立つのが、例えば画像共有サイトの「Pinterest(ピンタレスト)」だ。言葉だけに頼らずビジュアルを多用するのが、打ち合わせ時の「空気」を読むコツだという。

 同社では、営業にもビデオ会議を活用する。20年4月、同社を含む静岡県内の住宅会社・建築設計事務所12社が共同で、オンライン相談会「木の家建築展」を実施した。

 初のオンライン開催は新聞広告とSNS(交流サイト)で告知。有志12社がZoomで家づくりに関する座談会を行い、「YouTube(ユーチューブ)」でライブ配信した。視聴者は気に入った会社があれば、個別の住宅相談を同展のウェブサイトから申し込む。不特定多数に発信できるYouTubeと、複数グループに分かれて同時に会議を開催できるZoomを組み合わせた使い方だ。