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建築設計事務所の2019年度決算は前期に続いて好調だった。五輪需要が一段落し、スポーツ施設の売上高は前期より減少した。PM・CM業務やリニューアル業務はさらなる成長を見せそうだ。

 建築設計事務所の2019年度決算(単体)はおおむね好調だった。日経アーキテクチュア調査に18年度と19年度の実績を回答した106社のうち、19年度の設計・監理業務売上高が18年度から増加した企業は59%。106社の19年度の設計・監理業務売上高は合計3038億円で、好決算だった前期から37億円の微増だった〔図1〕。

〔図1〕2019年度決算は前期に引き続き好調
〔図1〕2019年度決算は前期に引き続き好調
日経アーキテクチュア調査に2018年度と19年度の実績を回答した企業106社の設計・監理業務売上高の合計額
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日経アーキテクチュア調査に2018年度と19年度の実績を回答した企業106社の設計・監理業務売上高の増減
日経アーキテクチュア調査に2018年度と19年度の実績を回答した企業106社の設計・監理業務売上高の増減
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各社の営業利益の増減で、日経アーキテクチュア調査に2018年度と19年度の実績を回答した企業84社が対象
各社の営業利益の増減で、日経アーキテクチュア調査に2018年度と19年度の実績を回答した企業84社が対象
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調査概要は下記(資料:日経アーキテクチュア)
調査概要
  • 各社の2019年度単体決算(2019年4月~20年3月の間に迎えた決算期の単体実績)をアンケート形式で調査した。調査票は20年6月初旬に郵送し、7月初旬までに回収した
  • 調査主体:日経アーキテクチュア
  • 調査協力:日経BPコンサルティング
  • 調査対象は、(1)公共建築設計者情報システム「PUBDIS」から抽出した20人以上の建築設計事務所、(2)前回調査(2018年度決算ランキング)における回答企業で、合計368社。回答社数は116社(回答率31.5%)

 営業利益も順調に伸びた。回答企業84社のうち55%が営業利益を伸ばした。利益率の向上を目標に掲げる設計事務所は多く、取り組みの成果が数字に表れ始めたようだ。

 なかでも、営業利益を前期比429%増の約28億円に大幅に伸ばしたのが日建設計だ。

 同社経営企画グループ副代表の降籏哲人経営企画部長は、「15年ごろから、特に仕事の価値を高めることを目標に掲げてきた。受注案件を厳選するほか、契約当初に予定していない業務内容や、予想以上に工数が増えた案件があった場合は、追加報酬について発注者と協議するなど、地道な対応の積み重ねが成果となって表れた」と説明する。「コンペやプロポーザルは、受注できる確率が高いものに絞って参加している」(日建設計の降籏経営企画部長)