新型コロナによって暮らしは様変わりし、建材・設備の製品選びも変わる可能性がある。調査では、製品の選び方が変わると考える部門について尋ねた。上位に入ったのは、トイレや換気設備だ。その理由として、安定供給や国産回帰といった流通に加え、感染防止対策を挙げる声があった。
建設産業における新型コロナの影響は、トイレやシステムキッチンなどの納期が遅れ、大手住設メーカーが一部受注を停止するという形で20年2月ごろに現れた。今回の調査で、新型コロナで流通に影響があった部門について尋ねた結果とも一致している〔図1〕。
次に、製品の選び方が変わる部門を尋ねた。1位はトイレ(21.4%)、2位はビル空調設備と住宅用換気設備が19.7%で並んだ〔図2〕。その理由を自由意見から読み解くと、トイレは「安定供給」「生産拠点を顧慮」「国産で対応」など、20年2月ごろの混乱を教訓とした流通にまつわる内容だ。一方、ビル空調設備と住宅用換気設備については、流通に加え、「飛沫感染対策」「換気性能」「抗菌フィルター」など、感染防止対策を挙げる声があった。このように、今後の製品選択は流通に加え、感染防止対策が重視されるようになりそうだ。