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小屋裏で水滴を見つけた住宅会社から相談を受けた事例だ。屋根断熱の通気層に面する野地板にカビがびっしりと発生していた。原因は結露。屋根断熱の通気層から空気が抜けない構造になっていた。(日経アーキテクチュア)

屋根断熱を採用した住宅の小屋裏で、水滴が見つかった。雨漏りと結露の両面で調査した結果、結露と判断した。屋根断熱の通気層から空気が抜けない構造となっていたことが、結露の原因と推定した(写真:神清)
屋根断熱を採用した住宅の小屋裏で、水滴が見つかった。雨漏りと結露の両面で調査した結果、結露と判断した。屋根断熱の通気層から空気が抜けない構造となっていたことが、結露の原因と推定した(写真:神清)
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 「築2年なのに雨漏りしているようだが、原因が分からない。雨漏り調査をしてほしい」と住宅会社から依頼があった。屋根を3方パラペットの鋼板立て平ぶき片流れとした2階建ての木造戸建て住宅だ〔写真1〕。小屋裏に水染みがあり、住まい手から雨漏りしていると指摘されたそうだ。

〔写真1〕3方パラペットの片流れ屋根
〔写真1〕3方パラペットの片流れ屋根
相談を受けた住宅の北側外観(下)。西側を水上とする片流れ屋根で、3方パラペットとなっている(上)(写真:神清)
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 現地で小屋裏を確認すると、はっきりとした水染みがあった。屋根に上がってみると水染みは片流れ屋根の水上側でパラペットの立ち上がり部の真下に位置していた。水下側の軒天には給気口となる軒先換気口が設置してあった〔写真2〕。

〔写真2〕軒先の給気は確保
〔写真2〕軒先の給気は確保
片流れ屋根の水下側。軒天井には換気口が設けられている(写真:神清)
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 2階の小屋裏を見ると、袋入りグラスウールが垂木の間に充填された屋根断熱だった〔写真3〕。袋の耳の部分を垂木の位置で重ねて、ステープルで留め付けていた。しかし、面材や気密テープで押さえていないため室内からの湿気が断熱材の裏に浸入しやすい状態だった。グラスウールと野地板の間には30mm以上の通気層が確保されていた。

〔写真3〕水上側の隔壁面に水滴
〔写真3〕水上側の隔壁面に水滴
屋根断熱を採用している小屋裏。水滴は水上側の隔壁面を流れていた(写真:神清)
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