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スレート屋根に生じた踏み割れから雨水が浸入。雨水がたまった野地板に腐朽菌が繁殖して大きな穴が開いた。厄介な踏み割れをどう防げばよいのか。築20年の住宅で起こった雨漏り事例を基に対応策を解説する(日経アーキテクチュア)

スレート屋根の踏み割れが見つかったのは、大手住宅メーカーが建設した築20年の寄棟屋根の住宅。谷部周辺のスレート屋根に、多数の踏み割れが生じていた(写真:神清)
スレート屋根の踏み割れが見つかったのは、大手住宅メーカーが建設した築20年の寄棟屋根の住宅。谷部周辺のスレート屋根に、多数の踏み割れが生じていた(写真:神清)
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 今回はスレート屋根の踏み割れに起因する雨漏りを紹介する。

 踏み割れとは、屋根工事中の作業者の重量によってスレート屋根にひび割れが生じる現象だ。屋根の新設工事やふき替え工事で発生した踏み割れを見逃してしまい、それが後になって雨漏りなどのトラブルを引き起こすケースが後を絶たない。

 ここで紹介するのもその一例だ。踏み割れ部からの浸水が、室内の雨漏りを引き起こした事例である。大手住宅メーカーが建てた築20年の寄棟屋根の住宅で発生した。

 住まい手から「2階の天井付近のクロスが剥がれ、下地がぬれている。雨漏りが原因と思うので調べてほしい」と依頼を受けた〔写真1〕。

〔写真1〕クロスに黒カビが発生
〔写真1〕クロスに黒カビが発生
2階室内の天井付近のクロスには、雨水浸入が原因とみられる黒カビが発生していた(写真:神清)
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 現場に入って2階の部屋を確認したところ、確かにクロスの一部が剥がれ、奥のボードに黒カビが発生していた。直上部分の屋根を調べたところ、スレート屋根の谷部で多数の踏み割れが見つかった。