全1894文字
PR

築10年を迎える戸建て住宅で、東に面した居室のフローリングに黒ジミが発生していた。雨漏りは確認できず、水滴の発生状況から原因は夏型結露と判断。壁内に入った湿気を室内に逃がす改修を実施した。(日経アーキテクチュア)

東に面する1階と2階の部屋のフローリングに黒ジミが発生していた。カーペットを敷いていたので気付かず、工務店の10年点検で初めて発覚した。住まい手は、雨漏りではないかと神清に相談してきた。工務店は、結露なので瑕疵保証の対象外と説明していた(写真:神清)
東に面する1階と2階の部屋のフローリングに黒ジミが発生していた。カーペットを敷いていたので気付かず、工務店の10年点検で初めて発覚した。住まい手は、雨漏りではないかと神清に相談してきた。工務店は、結露なので瑕疵保証の対象外と説明していた(写真:神清)
[画像のクリックで拡大表示]

 「引き渡し後の10年点検でカーペット下に隠れていた床フローリングの黒ジミを発見した。工務店は雨漏りではなく結露と言っているが、黒ジミの原因を調査してほしい」。完成からまもなく10年を迎える2階建ての戸建て住宅の住まい手からこんな相談があった〔写真1〕。瑕疵(かし)担保責任の期限が迫っていたので、すぐに散水調査を実施した。しかし、室内への漏水は確認できなかった〔写真2〕。当社の調査はこれで一旦終了した。

〔写真1〕築10年を迎える戸建て住宅で夏型結露が発生
〔写真1〕築10年を迎える戸建て住宅で夏型結露が発生
夏型結露が発生した住宅の外観。木造2階建ての戸建て住宅。外壁は窯業系サイディング、屋根は化粧スレートの寄棟で、軒天に換気が確保されている(写真:神清)
[画像のクリックで拡大表示]
〔写真2〕雨漏りは確認できず
〔写真2〕雨漏りは確認できず
外壁の散水調査を実施。窯業系サイディングのシーリングに劣化は見られたが、雨漏りは確認できなかった(写真:神清)
[画像のクリックで拡大表示]

 その後工務店と住まい手は、フローリングがある2階の部屋の内装材を試しに剥がした。防湿シートとそれに面する断熱材がぬれていたという。雨漏りではなかったことから、工務店は結露と判断した。

 工務店は結露なので有料補修になると説明。対策として防湿シートを張る位置を変え、通気層に面する透湿防水シートの室内側に重ね張りする方法を提案した。室内へ結露水が浸入することを防ぐ狙いで、試しに内装材を剥がした部分をその方法で復旧していた。しかし、住まい手はこの補修方法に納得できず、再び当社に相談したというわけだ。