集客・商業施設
21年 ロマンスカーミュージアム
検車庫をイメージした建物に
歴代の車両をずらり展示
小田急線海老名駅に隣接する鉄道車両の展示施設。民間鉄道会社の鉄道ミュージアムとしては最大規模の延べ面積を持つ。同駅の特徴的な風景を構築する検車庫(電車基地)を想起させるデザインとした。海老名市が管轄するペデストリアンデッキとつながる2階に主入り口を設け、歴代の特急ロマンスカーの車両などを1階に展示する。沿線風景の中を鉄道模型が走るジオラマ、電車運転シミュレーターのコーナーなどを配置する。展示内容などは運営部門と調整しながら計画。工事中に車両を搬入するため、平面計画や施工計画を綿密に検討した。
21年 クルックフィールズ・ライブラリー
再現した起伏に蔵書施設を埋める
地球環境や自然に関連する本を集めた施設。2019年に開業したファーム・アンド・パーク「クルックフィールズ」内に建設。平たんに造成された土地に起伏をつくり、かつての谷筋を復活。施設全体を地中に埋め、大地との共生や自然の循環を感じさせる建築とする。登り梁が支持しあう屋根のレシプロカル構造などに、こうした思想を投影する。
22年 ジブリパーク(1期)
万博公園でジブリ作品の世界表現
2005年開催の愛知万博の理念と成果を継承し、愛・地球博記念公園内にジブリパーク5エリアを設ける。未利用地や既存施設を活用し、公園施設として整備。既存屋内プール施設から美術館への用途転用を含み、各施設やランドスケープでスタジオジブリの映像作品の世界観を表現する。1期事業では3エリアを対象とし、1期分の総事業費は約182億円。
23年 神宮前6丁目地区再開発
緑化した屋上を段状につなぐ
神宮前交差点の南西角に当たる一画を商業施設として一体整備。安全な歩行者空間を形成しながら、表参道と明治通りに面した敷地にふさわしいにぎわいを創出する。平田晃久建築設計事務所が外装と屋上デザインを担当。緑化した複数の屋上階を段状につなぎ、ガラスを介して内外や地域の新旧を融合するファサードを計画した。総事業費は約180億円。