海外 美術館やオフィスなど完成間近
21年 Bourse de Commerce
旧穀物取引所を美術館に
18世紀後半に建てられた穀物取引所を、現代アートの美術館として修復、改修する。円形平面を持つ建物の中央に高さ9m、直径30mのコンクリート壁のシリンダーを挿入し、新旧が重層する空間を生み出す。周囲の壁に沿って設ける回廊空間は、3層の展示空間や地下のオーディトリアムへのアクセスゾーンとなる。
21年 曲江言几又（Qujiang Yanjiyou）
文化と芸術の融合を体験
西安の有名な史跡、大雁塔に隣接した唐草模様の商業施設を改修。中国で書店を展開する「言幾又」と、商業施設運営会社などで構成する「Artmix」が共同運営し、文化と芸術の組み合わさったシームレスな体験の場を提供する。商業空間の中央には、緑を配した自然光のアトリウムを設置。下階から上階に行くにつれて明るくなる色にテラゾー、木、金属などの素材を組み合わせる。
21年 Club éclat . Contemporary Art HUIZHOU
湾に向けて開くゲート
香港から約2時間の距離に位置するリゾート地、恵州の巽寮湾に面したラグジュアリーホテルと高級コンドミニアム。海に向かって開くゲート形の建物をダイナミックな形態で構成し、空と海が融合するスカイラインの創造を目指す。全てのユニットで海への眺望を確保。上階にスカイテラス、スカイガーデンなども用意する。
21年 Learning center for Ecole Polytechnique
人の交錯を生む緑のアトリウム
エコール・ポリテクニーク（理工科学校）のラーニング施設。巨大なガラスファサードを介して外の緑とつながる建物は、150人のスタッフと遠隔教育を含めた2000人の学生が利用する。随所に植栽を施したアトリウムには多様な場を創出する通路、階段を配置。大きな屋根の下で、自然発生的な出会いや、観覧席の生成を促していく。
21年 百佑オフィス
マンゴーの樹と共生するZEB
施工会社のオフィス。建物の利用者、敷地内に残る樹齢100年のマンゴーの樹それぞれに快適な環境を生み出し、日射遮蔽と通風などを組み合わせたアジア版ZEBを目指す。リング状の建物で既存のマンゴーの樹を囲み、樹木で日射を調整。構造上も樹木をイメージし、跳ね出したスラブを柱から分岐する方杖で支える構成とした。
21年 Hayy：Creative Hub
アートを通じて交流促進
サウジアラビア初の複合用途のアートセンター。アート、音楽、映画、建築などの体験を通じた一般の人々の交流促進を目的とする。3層分のテラスでコートヤードを囲み、各層で実施する多様なプログラムが視覚的、動線的につながるようにした。周囲にある住居地区に配慮し、層ごとに外壁面をセットバックして建物の威圧感を軽減する。
