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2021年4月施行の改正バリアフリー法では公立小中学校が適合対象に追加される。9割が災害時の避難所に指定されており、地域の防災力強化につなげる狙いだ。また、国土交通省は、建築設計標準の改定も進めている。

 改正バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)では、特別特定建築物に公立小中学校が追加される〔図1〕。特別特定建築物とは、不特定多数の者や高齢者・障害者などが利用する施設で、2000m2以上はバリアフリー基準への適合が求められる。

〔図1〕公立小中学校を特別特定建築物に追加
〔図1〕公立小中学校を特別特定建築物に追加
バリアフリー対応が求められる特別特定建築物とは、不特定多数の者や高齢者・障害者が利用する建物で、病院、劇場、飲食店、老人ホームなどが対象だ。ここに公立小中学校が加わる(資料:日経アーキテクチュア)
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 文部科学省の調査によると、公立小中学校の9割以上が災害時の避難所に指定されている。今回の改定は、避難所としての防災機能を強化することで地域の防災力を高める狙いがある。

 文科省は、既存や2000m2未満の公立小中学校についてもバリアフリー化を推進する。改正法の付帯決議で努力義務が課されたからだ。

 文科省は20年12月、既存を含めた公立小中学校の校舎や体育館を対象とした、25年度末までの整備目標案を示した。整備項目は、スロープなどによる段差解消、車椅子使用者用トイレ、エレベーターだ。このうち、段差解消はすべての学校で実施する。車椅子使用者用トイレは、避難所に指定されている学校に整備する。すべての公立小中学校の約95%に相当する。エレベーターは、配慮が必要な児童生徒や教職員が在籍する学校に整備する。すべての公立小中学校のうち、校舎が約40%、体育館が約75%に当たる。