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 竹中工務店は自社開発した低CO2のセメントが持つ“白さ”を生かして発色性を高めた「ECMカラーコンクリート」を提供する。ポルトランドセメントでは出しにくかった、ピンクや黄といった明るい色への着色が可能になった。2020年12月に実物件に採用したことを発表した〔写真1〕。

〔写真1〕ピンクのコンクリート
〔写真1〕ピンクのコンクリート
ECMカラーコンクリートを採用した桜スタジアムプロジェクト(大阪市)の選手入場口(写真:竹中工務店)
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 使用するセメントは、鉄鋼製造の副産物である高炉スラグ微粉末を60~70%含むECM(エネルギー・CO2ミニマム)セメントだ。CO2排出量をポルトランドセメントと比較して6割削減できる。白色の高炉スラグは、灰色のポルトランドセメントよりも仕上がりが白くなる。

 高炉スラグを主体とするセメントには、強度の発現に時間がかかる、収縮ひび割れが入りやすいといった課題があった。これを、調合する成分を工夫することで克服した。

 また、高炉スラグを用いたコンクリートは中性化が早く、内部の鉄筋が腐食しやすいという課題があった。この点は、使用する箇所を考慮し、コンクリート強度や鉄筋のかぶり厚さを適切に設定することで、耐久性に問題がないよう対応している。

 ポルトランドセメントに比べて顔料使用量が削減でき、ホワイトセメントに比べて材料費が安くなるので、経済性が向上する。