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男女別、障害者用という枠組みを超え、誰もが自分に合う個室を選べる「オルタナティブ・トイレ」。新しいトイレの提案として2020年度のグッドデザイン賞を受賞した。設計者の永山祐子氏に計画のポイントを聞いた。

永山 祐子(ながやま ゆうこ)
永山 祐子(ながやま ゆうこ) 1975年東京都生まれ。98年に昭和女子大学生活科学部生活環境学科卒業後、青木淳建築計画事務所入社。2002年に独立し、永山祐子建築設計を設立。JIA新人賞「豊島横尾館」など受賞多数。2020年ドバイ国際博覧会 日本館も手がける(写真:日経アーキテクチュア)

「オルタナティブ・トイレ」は住設メーカー、LIXIL本社のオフィス用トイレとして計画された。その経緯は?

永山祐子氏(以下、永山) 数年前からLIXILと協働して、オールジェンダー(性別不問)のトイレについて考察・検討を重ねていました。社会の多様化に伴って、オフィス空間はフリーアドレス化するなど大きく変化しているのに対して、トイレは従来の在り方からほとんど変わっていない。実際にトランスジェンダーの方がパブリックトイレを利用する場面で困っているという声もLIXILの調査で分かっていたので、オールジェンダー(性別不問)に向けて男女共用のトイレを具現化しよう、という狙いがありました。